これまでに100組以上が参加
この家の怖いところはそれだけではない。天井裏から聞こえる足音。誰のものか不明な触ってはいけない骨壺(こつつぼ)。大きなモノクロ写真、髪の毛が入った仏壇。いつ、誰がなんの目的でこの家に置いたのかわからないものばかり。
さらに「暗夜」に寄せられた、いわくつきのアイテムも展示されている。
「滞在中に何かあったときのため参加者にはトランシーバーを貸し、スマホは朝4時まで使えないというルールやミッションなどを設け、一夜を過ごしてもらう」
これまでに100組以上が参加。若い世代が多いが、50~60代も。子どもと3人で参加した家族連れもいた。
「軽めの霊体験をしてみたくて申し込まれるんですが、かなりいろいろ起きて“なめてた……”とリタイアする方も少なくありません」
実際にどんな霊現象が起きたのか聞いてみた。
「開かずの間の内側からふすまを蹴る音がした後に天井裏からバタバタと足音が聞こえたことがありました。ほかにも盛り塩の塩が爆発するように飛び散ったり、身体を突っつかれたり、不可解な写真も撮れています」
現在、開かずの間は入ることを禁じられている。
現象が起きるのは大体午前0時~4時の間だという。
「これはエンタメじゃないです。ガチです……」
深夜2時を超えて不可思議な現象が
今回、小誌は松原さんのYouTube生配信とコラボ。配信前にひと通り見て回っていると、仏壇のある部屋に入った途端、空気が冷たく変わった。髪が伸びる、といういわくつきの日本人形もガラスケースから転げ落ちていた……。
見るだけ、という約束で開かずの間の扉も開けてもらった。重い冷気が漂い、身体の芯がゾクッと震えた。室内はさっきまで誰かがいたかのような状態で時が止まっていた……。
午前1時45分。松原さんがYouTubeチャンネルの生配信をスタート。30分ほどたったとき、最初の異変が起こった。
「あれ、おかしい」
松原さんが首を傾(かし)げた。開かずの間を封印するガムテープにくっついた昆虫にカメラを向けていたときのことだ。急にスマホの画面が止まった。
同時に開かずの間の中から何かが落ちるようなパサリという鈍い音が聞こえ、空気が一気に凍りついた。午前2時28分のことだった。
同時刻に松原さんの配信を見ていた人によると配信は続いており、ただ白い画面が映し出されていたという。