【NG】シートマスクは表面が乾くまでしっかりと

⇒ 長時間貼ると乾燥を招く、5分を目安に

 肌は濡れたままの状態が長くなるとバリア機能が低下し、逆に乾燥を招いてしまうので、シートマスクを貼りっぱなしにするのは肌によくない。また、シートマスクにはさまざまな成分が入っているので、長時間塗布すると、成分の浸透が高くなりすぎて、かぶれの一種である「刺激性接触皮膚炎」になることも。

 使うときは5分を目安に、長くても15分程度にとどめておくこと。選ぶときには、防腐剤が含まれていない個包装タイプで、保湿成分がプラスされたものを選ぼう。

イラスト/鈴木七

【NG】毛穴ケアのため「スクラブ洗顔」はまめにする

⇒ 毛穴づまり解消には「酵素洗顔」がおすすめ

 肌表面の角質はちょっとした刺激でも傷つきやすい。スクラブ洗顔をすると毛穴に詰まった皮脂をスッキリできるイメージがあるが、粒子で取れるのは“古い角質”だけで毛穴の皮脂をかき出す効果はない。粒子の摩擦で傷ついた角質から水分が流れ出したり、バリア機能を低下させて乾燥肌や肌あれの原因になるおそれも。繰り返していると乾燥しやすい肌になり、わずかな刺激でも炎症が起こりやすい。

 毛穴づまり解消には、タンパク質や皮脂を分解する酵素が配合された酵素洗顔料を。

酵素洗顔は1週間に1度行うとよい。ただし敏感肌の人は酵素の刺激が合わないことも。刺激を感じたらすみやかに使用を中止して イラスト/鈴木七

【NG】「たるみ解消」のためマッサージローラーをコロコロ

⇒ 日常使いは慎重に「むくみ」を感じたときのみ

 肌の下の真皮では「コラーゲン線維」や「エラスチン線維」などのタンパク質が肌を支え、ハリや弾力を保っている。しかし、マッサージローラーで肌を引っ張り上げるなどの強い刺激を与えるとこれらの線維が伸びたり切れたりしてしまい、やればやるほど肌のたるみや乾燥を招くことにも。

 ローラーは血流やリンパの流れを促す効果は期待できるグッズなので、使用するのはむくみを感じたときに3分程度、週2回を限度に使うとよい。

イラスト/鈴木七

【NG】ハンドクリームを「手の甲」にしっかりぬる

⇒ 乾燥しやすい「指先や指の間」を重点的に

 最後はハンドケアについて。手あれ防止のためにハンドクリームをつけるのは正解。しかし、乾燥しやすいのは手の甲ではなく、指や爪の周り。あかぎれも指先や指の関節に起こりやすい。季節的にお湯を使うこともこれから増えるので、ハンドクリームをぬるときは指先や爪の周りを意識しよう。

手全体になじませたら、反対の手で指を1本ずつ包み込むようにして。指先や爪の周りは親指と人さし指でさすりながらなじませる イラスト/鈴木七

(取材・文/宇野美貴子)