おもちゃ箱の中に『お宝』が眠っているかも

 さらに冒頭の鈴木さんは処分に困っているものがある。

「子どもたちが小さいころに遊んでいたおもちゃを捨ててくれなくて……。もう私が処分しようか考えているんです」

『買取コレクター』の鑑定士、梅垣航一朗さんは待ったをかける。

「いきなり“捨てる”選択はしないように。希少価値の高い、高額で売買されるレアアイテムが隠れている可能性があります」

 おもちゃ箱の中に『お宝』が眠っている場合があるのだ。

「注目されているのがポケットモンスターや遊戯王などの作品から派生したカードゲームやビックリマンシールなどです。1枚1000万円近くで売買されているものもあるんです」(梅垣さん、以下同)

 普通に見えるカードでも何万円もの価値がつくことがあるという。だが何が高くて、安いのかを素人が判断することは不可能だ。

「スマホのカメラで撮影し、LINEやメールで専門業者に送り査定してもらうことができます。無料でかつ手軽に金額を調べられるので、まずは相談してください。買い取れない商品もありますが、どんなマニアックなアイテムでもコレクターはいるんです」

 冒頭の鈴木さん宅にも、そうしたおもちゃ類は残っている。

「子どもたちは自分たちのおもちゃが実家にあることを覚えており、高額で売れるアイテムが残っていると期待しているかもしれない。親が勝手に処分した、と知ったらトラブルの原因になります。処分する前には必ず子どもにも声をかけ、了解をもらうこと

 最近では不動産や株などの代わりにポケモンや遊戯王のカードを購入し、資産として持つ人もいるという。

「おもちゃといえど、思わぬ高値がつく場合があります。気軽にプロがいるコレクターショップで査定し、その価値を知ったうえで処分を検討するのも大事なポイントです」