昨年末、職場の先輩Tさんが食事に連れて行ってくれました。そのお店のオーナーシェフはTさんの幼なじみ。同窓会で数十年ぶりに再会し、付き合いが復活したとのことです。隠れ家風レストランの店主とお客としてカウンターを挟み、昔話に花を咲かせる2人を見ながら心底うらやましい気持ちになりました。というのも私の場合は以前、年賀状のやりとりをしていた昔の同級生とはすっかり没交渉。小学校から高校にかけて、その時々で仲よくしていた友人はいたけれど面倒くさがりの性格ゆえ、今はみんなと疎遠になってしまったからです

 そんな私に当てはまる言葉を、評論家でラジオパーソナリティの荻上チキさんが書いたコラム(2022年12月10日『日本経済新聞』)の中に見つけました。自らを「友情不精」と称するチキさんですが、番組共演をきっかけに知り合った漫画家・鳥飼茜さんとは初めから打ち解け、深く心を通わせる仲になったという内容でした。魂レベルで共感し合える生涯の友との運命的な出会いは、大人になってからも訪れるものなんですね

 自分にもこれからそんな人が現れるのだろうか……? まずは、かつての懐かしい友と久闊を叙するところから始めてみましょうか(見た目が変わりすぎて気づかれない可能性大ですが)。(純)