ライターの池守りぜねさんが執筆した漫画家・しりあがり寿さんのインタビュー記事の編集を担当したのですが、そのときのしりあがり先生の言葉が忘れられません。これは絶対に読者に伝えたいと、記事のタイトルに入れました。
【*記事はこちら→ジャンルレスな漫画家・しりあがり寿の人生観「人生は観光旅行のようなもの。あれもこれもやってみたい」】
会社員と漫画家の兼業時代があったのは有名ですが、そのほかにもテレビ出演や個展開催、大学教授など多彩な活動をされているしりあがり先生。その原動力を問うと……。
「最近、年を取ったからか、人生ってこの世界(今世)に観光旅行で来ているようなものだって思うんです。だから、ひとつの目標を達成するよりも、あれもこれもやってみたい。僕はスキルがないのが“売り”なのもあって、みんながいろいろなことをやらせてくれる。だから来るものは拒まず、うまくいかなかったら、“はい、次”みたいな(笑)」
この言葉を聞いて、すごく肩の力が抜けました。そうか、人生って観光旅行なんだ。もっと単純に生きることを楽しんで、やりたいことをあれこれとやればいいんだ。「〜すべき」「〜しなければ」という考えが大きかった私の脳みそを洗い流してくれたような気がしました。
実際にお会いしたしりあがり先生は、あれだけの才能と名誉のある漫画家でありながら非常に謙虚で、取材陣を全く緊張させない優しいオーラをお持ちの方でした。楽しい雰囲気の取材で聞いたお言葉はどれも刺激があり、勉強になりました。
ぜひインタビューを読んで、何かのヒントにしてもらえれたら嬉しいです。(知)