サウナ室、水風呂、休憩、食事までの流れが完璧に満足できるソウルフルなサウナ

──では、具体的にサウナとしてのARCHのこだわりを教えてもらえますか?

やっぱりサウナはサウナ室、水風呂、休憩、そして食事までの流れが完璧に満足できるものでないと、絶対にお客さんには満足してもらえないと思っています。だから、デザインはもちろんですけど、ARCHはサウナとしてのスペックにもめちゃくちゃこだわりました。

 例えば、サウナ室は自分がいろいろなサウナに入ってきた中で、これだと思ったものを作った会社に連絡して、自分のサウナに対する想いを伝えた上で工事をお願いしました。その想いが伝わったことで、そこのおじいちゃんにも“ソウルフルなサウナ作り、頑張ります”と言ってもらえるくらい本気になっていただき、おかげさまでめちゃくちゃ気持ちいいサウナ室が完成しました。

都会の隠れ家でリラックス♪ 撮影/渡邉智裕

 それと水風呂はすごく重要です。普通はこの規模の施設だと水風呂に入れないところも多いのですが、ARCHではチラー(冷却水循環装置)を入れてしっかり冷える水風呂を作りました。あと休憩スペースを通常のプライベートサウナより広くしたり、施設内の全フロアで外気浴ができるようにしたりしました。

 さらに僕が一度食べて以来、惚れ込んでいるクラフト水餃子のほか、神楽坂の和食屋『和史』からサウナ後に食べたくなるような、きちんとしたおつまみを仕入れるなど、ここで提供するサウナ飯のクオリティにもこだわりました。最近は、都内で燻製専門料理店を複数展開する会社の共同代表であり“サ飯プロデューサー”の“燻製くん”にプロデュースしてもらった料理も加えました。現在はおひとり様に限らず、上司と部下のペア来店や会社の懇親会目的で利用していただいたりもしています」

サウナの守り神「トントゥ」も見守っている1階のバースペース。どこにあるかわかるかな? 撮影/渡邉智裕

筋金入りのサウナーでもある著名アーティストが理想のサウナBGMを選曲

──ARCHでは、サウナで楽しめるBGMとして、音楽プレイリストを用意されているとお聞きしました。

「そうですね。プレイリストは、渋谷にあるミュージックバー『渋谷花魁』のカワムラユキさんとのつながりを通じて、砂原良徳さんとTHREE1989の上村翔平さんをご紹介いただき、その3人にARCHをイメージしたプレイリストを作ってもらいました。

 特に砂原さんに関しては、以前から電気グルーヴやソロ名義の音楽を聴いてきたし、リスペクトもしています。それに筋金入りのサウナーなので、選曲に関して細かい注文はしていません。ただ、いつも自分が行くサウナでかかるBGMに対してちょっと違和感を覚えていたとお聞きしたので、今回は砂原さんが考える“理想のサウナBGM”というコンセプトで選曲していただきました