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芸能

宮沢氷魚がプレッシャーに感じる、35年前の渡辺謙に感じた「王の空気」

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宮沢氷魚 撮影/山田智絵
目次
  • 過去の再現ではなく、新しいものを
  • 舞台経験60回以上、それでも緊張する
  • オフの日はお風呂で幸せに

 昨年、ドラマ『偽装不倫』でヒロインが恋におちるミステリアスなカメラマンを演じて人気急上昇。いま最も注目されている若手俳優・宮沢氷魚(25)さんが、新生・PARCO劇場のオープニング・シリーズ 第1弾『ピサロ』に出演する。本作ではピサロを演じる主演の渡辺謙が、35年前に演じたインカ王アタワルパ役に挑戦することでも注目だ。

過去の再現ではなく、新しいものを

「渡辺謙さんが25歳のときに演じて大成功された舞台ですし、正直に言うとプレッシャーしかないです。当時の舞台のパンフレットの写真を見たら、“このとき本当に僕と同じ25なんですか?”と思うくらいの威圧感というか、醸し出している絶対的王の空気がすごくて。

 でも、自分は謙さんとは違うタイプの役者だと思いますし、負けないようにしなければというプレッシャーではなく、僕なりに新しいアタワルパを作り上げなければというプレッシャーが大きいかもしれません。

 謙さんも“35年前のものを再現するのではなく、新しいものを作ろう”と言ってくださいましたし、いろいろ伺ってヒントを得つつも、自分で考えて演じたいと思います」

『ピサロ』は、トニー賞最優秀作品賞ほか多くの演劇賞を受賞している英国の劇作家、ピーター・シェーファーの壮大な歴史劇。

 インカの王アタワルパを、成り上がりのスペイン将軍ピサロと167人の兵で生け捕りにしてしまうという、インカ帝国征服を主軸にした物語だ。異なる概念、宗教、文化間の衝突……人類史上繰り返される根源的な対立を2人の男を通して描き出している。

「苦労してはい上がってきた泥臭い人間であるピサロと、絶対的王であるアタワルパという両極端にいる人物が、違うからこそ引き寄せられ、お互い弱さがあることに気づき心を開くことができる瞬間というのは、人間らしいし、すごく魅力的だなと思います」

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