急騰銘柄ハンター・村田さんの選び方

「10倍になるような株には3つのパターンがあります」(村田さん、以下同)

 まず、コロナ禍がきっかけでマスク関連やワクチン関連の会社の株価が急騰しているように、テーマ株(特定のテーマの銘柄群)相場の流れで短期間に一気に上昇するもの。

 次に、大きく売り込まれたものの業績が回復して一気に上昇するもの。

 最後は、業績の伸びが何年も続いたことで大きく上昇するもの。例えば、ソニーやIRジャパンといった会社がそれ。

 さらに絞り込むには、「ストップ高」(※1)になるものに注目を。証券取引所では、株価の異常な暴騰・暴落を防ぐために、1日に変動できる値幅を制限していて、その上限まで株価が上昇することを「ストップ高」という。

「1年で5倍や10倍になるような銘柄はみんなの“買いたい”という意思が高まります」。ストップ高になるということは、買いたい人が増えたという証拠。上昇気流に乗ることで、一気に資金を増やすことができる。

※1=村田さんは「株探」というサイト(https://kabutan.jp/)を活用していて、ストップ高は株探の「株価注意報」→「本日のストップ高銘柄」でチェックできる。

■全員が勝てる大相場の特徴は

 加えて、次の3つの特徴が重なったら鉄板。それは「出来高急増」「売買代金」「ティック数」。聞き慣れない言葉ばかりで、頭がクラッとしそうだが、ひとつずつ紐解いてみよう。

 出来高とは売買が成立した株数のことで、これが急激に増えているものを出来高急増という。「株価が上がったくらいでは、それが継続するという信頼度は低い。5日平均出来高や10日平均出来高(※2)を見て、5倍~10倍になっていれば合格点です」

 売買代金(※3)とは株価に出来高を掛けて算出する。「5億円や10億円くらいあるといいですね。中には1億円ほどでスルッと上がる株もあります」

 ティック数(※4)は、売買が成立した回数のこと。出来高が多くても大口注文ばかりだとティック数は少なくなる。「参加者の多少を見るのです。参加者が多いほうが、売買がスムーズになるのでより安心です」。

※2=「Yahoo!ファイナンス」(https://finance.yahoo.co.jp/)で調べられる。
※3=「株探」で銘柄検索し、「基本情報」のページに記載。
※4=「株探」で銘柄検索し、「基本情報」のページの「約定回数」がティック数にあたる。