2位 LOVE BOATの鏡

「プリクラをびっしり貼って友人の多さをアピールしていた」(43歳)、「Tシャツか何かのノベルティーだった限定色のゼブラ柄がどうしても欲しくて並んだ記憶が」(45歳)

 1人1個は持っていた『LOVE BOAT(ラブボート)』の折りたたみスタンドミラー。

「ラブボのロゴ入りミラーが大人気でした。ミラーを開くとプリクラをびっしり貼ってオリジナリティーをアピールしたものです。使いすぎてスタンドのネジ部分がバカになって、ちゃんと立たないのはデフォルト(笑)

 振り返るのは当時のコギャルで、ギャル雑誌編集者の神戸ゆうさん。

ラブボは1994年デビューのブランドで、ミラー人気のピークは1990年代後半ですね。2000年代に入ると徐々に勢いが衰えてきて、ラブボミラーの生産数も少なくなっていったようです。それでもギャルにミラーは必須アイテムでしたので、『moussy(マウジー)』の板チョコレート型ミラーなどが流行(はや)りました。女子高生もスマホを持つようになってからはミラー文化自体が消滅しましたね

3位 Tikkyのシャープペンシル

「カラーが豊富で友達とそれぞれカラーを決めておそろいで使ってました。私はSMAPの木村拓哉さんのファンだったのでメンバーカラーのレッドを使ってた」(43歳)

 ギャル文化発信地109の地下2階に店を構えていた『SONY PLAZA(通称:ソニプラ。2007年3月からは『PLAZA』)』。ソニプラ文具はギャルたちの必須アイテムだった。その中でもその使いやすさや見た目のシンプルさから全国的に人気を拡大したのが『Tikky(ティッキー)』のシャープペンシル。色も豊富で友人同士カラーがかぶらないというのも魅力だった。

現在はティッキーシリーズは展開していません。2017年にネオンカラーバージョンを仕入れ、それが最後となっています」(PLAZA広報)

 Tikkyシリーズは、『ソニプラ』が『PLAZA』に変わったあとも平成後期まで生き残っていた。

『Tikky』はドイツの筆記具メーカーrotring(ロットリング)社のメカニカルペンシル。ECモールを検索すると、90年代の商品とは異なるが後継シリーズの商品を購入することは可能。※画像をクリックすると楽天市場の商品ページにジャンプします

4位 トロール人形

「カバンにつけて毎日人形の髪をなでてました」(45歳)、「願いが叶(かな)うって信じていて恋愛トロールをつけていたら彼氏ができた」(42歳)

 4位にランクインしたのはトロール人形。「トロール」とはノルウェーの民話に登場する妖精で、そのトロールをもとにキャラクター化された商品がアメリカ製の「トロール人形」。その毒々しい蛍光色の髪をなでながら願い事を唱えると叶うといわれ、1990年代に女子中高生の間で大ブレイク。サブバッグやポケベル、ケータイにトロール人形が揺れていた。いつの間にか見なくなったけれど──。

「トロール人形は1960年代にヨーロッパやアメリカで一大ブームを巻き起こしたおもちゃでした。日本でのブームは1990年代で、2000年代に入るころには身につけるというブームは終焉(しゅうえん)を迎ていたようです。色黒ギャルとトロール人形の蛍光色の髪色がマッチしたものでした。

 トロールは2013年に映画化されプチ再ブームがきました。最近だとEXITの兼近さんがトロール人形のような姿をインスタにアップして話題に、と再びブームになる可能性を秘めているように思いますね」(前出・神戸さん)

アメリカ製の「トロール人形」。ECモールを検索すると現在でも商品を購入できる。※画像をクリックすると楽天市場の商品ページにジャンプします

5位 他校のスクールバッグ

「彼氏の高校がおしゃれで有名な男子校だったので、そこの生徒と付き合っているのが自慢だった」(40歳)

 今では理解不能だが、他校とカバンを交換するのが流行っていた1990年代。中でも彼氏と交換するのがステータスだったとか。前出の神戸さんは、

スクールバッグがブランド力を持ち始めたのは、ギャル雑誌で特集を組んでから。1996年ごろ人気読者モデルの子たちが彼氏とスクールバッグを交換しているのを紹介してから火がつきました。特に関東の人気男子高校のサブバッグは人気で、サブバッグ狩りなども行われていたといいます

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 中でも1990年代は男子校だった昭和第一高校(東京都)や法政第二高校(神奈川県)などが人気だった。

 だが、過熱したがゆえ、スクールバッグ交換禁止の学校も増え、徐々にその流行り自体が消滅していったようだ。

 元ギャルたちは今どのような生活を送っているのか。

主婦やってる人が大半だと思います。ただ彼女たちのパワーはすごい。彼女たちは若さに価値があることを存分に知っているので、子どもにもその価値観を受け継がせる人が多い。その娘たちが今女子中高生になっている。再びギャルブームがくるのは必然かもしれませんね」(神戸さん)