秋元才加、AKB48時代「ストイックに見られるのはコンプレックスだった」結婚して一皮むけた今、描く未来は

夫がいい“ストッパー”に。今後は「自分に恥じない生き方を」

　卒業後は俳優として、多くの作品に出演。そして'20年にはラッパーのPUNPEEさんと結婚し、プライベートにも大きな変化が訪れた。

「白黒はっきりつけたいタイプで、無意識に正論で詰めてしまうクセがある私に対して、彼は、柔軟で懐が深い人。私に新しい考え方を気づかせてくれるし、どっしりとした優しさを持っているので、感情的になりがちな私の“ストッパー”になってくれるんです。そんな存在がそばにいてくれることが、とても心強いですね。やっぱり、ストイックに見られがちなことが心の端でずっとコンプレックスだったので、頼ったり甘えたりできる場所、自分が抜ける場所ができたのは、よかったなと思っています。

　仕事に関しては、お互いにはっきり意見を言い合える関係です。彼はマーベル作品が好きなので、私にマーベル作品に携わる仕事が入ると、すごく喜んでくれたりして（笑）」

　仕事もプライベートも充実し、さまざまな経験を経て、強さと柔らかさの両方を身にまとった秋元さんは、来年35歳を迎える。

「AKB48のときから、目の前にあるひとつひとつをコツコツやり続けてきたことが今につながっていると思います。なので、変わらずこれからも、かかわる方一人ひとりとちゃんと向き合って、お仕事していきたいなって。これやりたい！　ああなりたい！　とか、具体的なことは特にありませんが、自分に恥じない生き方をしていきたいです。ちょっと、セリフみたいで恥ずかしいですね（笑）。

　周りから見たらダサいことかもしれなくても、自分が死ぬときに、“あぁ、こうしておけばよかったな”とか、自分にとって“これはカッコ悪かったな”と後悔することを、なるべく少なくしたい。他人基準じゃなくて、あくまで自分の思いや気持ちを大切に生きていきたいです。これから先も、大変なことはもちろんあると思いますが、秋元才加を求めてくださる人がいるなら、その方々の期待に添えるよう努力し続けたいと思っています」

自分の“芯”を持っている秋元さんの姿に勇気づけられました。さらなるご活躍を、心から応援しています！　撮影／吉岡竜紀　

【取材・文／高橋もも子、スタイリング・井阪恵（dynamic）、ヘアメイク・信沢Hitoshi】

【PROFILE】
秋元才加（あきもと・さやか）　◎1988年7月生まれ、千葉県出身。アイドルグループ「AKB48」に所属しチームKのキャプテンを務め、2013年8月に卒業。以降、俳優として映画・ドラマ・舞台などで幅広く活躍中。主な出演作には、舞台『ローマの休日』、『ロックオペラ モーツァルト』、『にんじん』、映画『アベンジャーズ／インフィニティ・ウォー』吹替、『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』、ドラマ『やすらぎの刻〜道』がある。三谷作品への出演は、舞台『国民の映画』、『日本の歴史』、映画『ギャラクシー街道』、ドラマ『黒井戸殺し』、『鎌倉殿の13人』と多数で、'22年11月から開幕する『ショウ・マスト・ゴー・オン』にも出演。