50代はもうちょっと若い人たちにお節介してもいいんじゃないか

──北村さんは現在、48歳。「アラフィフ」と言われる年代になって、これからどんな50代になりたいですか?

 自分は若い世代に何ができるか、何か伝えられることはないかということを思うようになりました。僕はこれまでさまざまな現場で素晴らしい人たちと交わって、たくさんの人にいろいろなことを言われて今の自己が形成されて、今も芝居するのが楽しくて好きでいられている。自分だけいい思いして、それを若い人たちに還元しないのはずるいんじゃないかと思うんです。最近はそういう関係性が薄れてしまっているけど、あえて余計なお世話というか、何か自分にできることはないかなということをよく考えるようになりました。

北村有起哉さん 撮影/山田智絵

──先輩方の経験からくるアドバイスって、ほかの何にも代えがたいものですよね。今作の現場でも、何か若い役者さんにアドバイスしたことはありましたか?

 ちょっとしたヒントというか、さらに彼のイメージが広がるようなことは伝えました。今の時代、土足でというわけにはいかないし、監督とのやりとりを見つつ、そこを崩さないようにしながら言葉を選んで「こうやればもっとおもしろくなるよ」とか「こういうアプローチをしてみるとまた違うんじゃない?」とさりげなく(笑)。

北村有起哉さん 撮影/山田智絵

 そういうことが増えれば増えるほど表現も役者も豊かになると思うので、これからはもっとお節介をしてもいい年なんじゃないかと思うんです。僕は若い彼らを応援したいし、自分がつないでもらったバトンを次の世代にもつないでいきたいと思っています。

(取材・文/根津香菜子、編集/福アニー、ヘアメイク/石邑麻由、スタイリスト/吉田幸弘)

【Profile】
●北村有起哉(きたむら・ゆきや)
1974年4月29日、東京都出身。’98年に舞台「春のめざめ」と、映画『カンゾー先生』でデビュー。以後、朝ドラ「エール」や、ドラマ「先生のおとりよせ」、映画『ヤクザと家族 The Family』など数多くの作品に出演する個性派俳優。舞台でも活躍し、2007年「CLEANSKINS/きれいな肌」では「朝日舞台芸術賞・寺山修司賞」「読売演劇大賞・優秀男優賞」を獲得。’21年のドラマ「ムショぼけ」(ABCテレビ)で連ドラ初主演を果たした。

【Information】
●映画『終末の探偵』
監督:井川広太郎
脚本:中野太、木田紀生
出演:北村有起哉、松角洋平、武イリヤ、青木柚、髙石あかり、水石亜飛夢、古山憲太郎、川瀬陽太、高川裕也/麿赤兒
公開日:2022年12月16日(金)より、シネマート新宿ほかで上映
配給:マグネタイズ
(C)2022「終末の探偵」製作委員会

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公式サイト:https://syumatsu-tantei.com/
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