──そのアイドル熱はどこで復活するんですか?

30代になって、香港の夜市でモー娘。の4thアルバムのカセットをなんとなく買ったんですよ。それでホテルに帰って天井を見ながら聴いてたんですけど、そのときは無職だったし、公私込みで人生の状況がよくないときでした

 よくライターの吉田豪さんが”弱ってるときほど人はアイドルにハマりやすい”って言ってるけど、まさにそんな感じでしたね。そのときに聴いた『いいことある記念の瞬間』という曲が自分のそのときの心情にとにかく響いて。それでまた、まんまとハマりましたね」

──そこはモー娘。という存在より、楽曲自体に惹(ひ)かれたんですね。

「言われてみるとそうですね。変な反動というか、好きすぎて自宅の棚の一面をすべて『いきまっしょい!』のCDで埋めてました。ブックオフの100円コーナーで見つけたら全部買って。200枚くらいありましたね。マテリアル系の楽曲派(※)ですね」

※女性アイドル界隈において「楽曲派」という単語は、しばしば女性アイドルを応援する際に使う「曲が好きだから」という言い訳をもじったものとして使われるが、ここでは「真に楽曲が好き」という意味。

──反動がヤバすぎる(笑)。

「それで改めてモーニング娘。を聴き始め、そこからなんの抵抗もなくスムーズにBerryz工房に流れて、またアイドル熱が再燃してしまいました」

──そこから2005年にAKB48がデビューしたり、だんだんと地下アイドルも盛り上がってきた時期に差しかかるんですね。

「はい。いわゆる“アキバ文化”の全盛期ですね。当時はつんく♂さんも『NICE GIRL プロジェクト!』を立ち上げたり、秋葉原を中心にアイドルも盛り上がっていました。

 NICE GIRL所属の『キャナァーリ倶楽部』を見に行くようになって石丸電気(※)に通い出しましたね。『コスメティックロボット』とか『Chu!☆Lips』『hy4_4yh』とか。ももクロもまだこのカテゴリーでしたね。大好きでよく通っていました」

※イベントスペース(石丸電機SOFT1)があり、アイドルの聖地だった電器店。

セブン-イレブンフェア×AKB48のプレス発表会(2010年)より 撮影/廣瀬靖士