スクエアでもハジけまくったくまモン。最後はみんなの愛に囲まれて──
一方、くまモンスクエアでも、2日にわたって記念イベントやくまモンとの撮影会などがおこなわれた。わっしょいわっしょいと大きな祭りの団扇(うちわ)を振りながらの登場もあった。来場者によるハッピーバースデイの歌のプレゼントには、くまモンも大喜び。くまモンは花畑広場とスクエアを行ったり来たりした2日間となったが、いつでも全力、テンション高く頑張り続けた。
また、11日夕方、スクエアでは設立されたばかりの公式ファンクラブ「第1回FANSサミット」が開催された。7~8人のグループを作って、くまモンに望むことなどを話し合い、発表し合った。今後もこうしたファンサミット、集いが開かれていくはずだ。
このFANSサミットに合わせて(?)の、くまモンの衣装が……なんと、赤い褌(ふんどし)! テーマが祭りだけにぴったりの衣装で、なおかつ、これほど赤ふんが似合う人も珍しいのではないだろうか。黒いボディに赤ふんが、なんともおしゃれ。後ろから尻尾がのぞくのも可愛い。魅惑のボディに、さらに男の色気がにじみ出ていた。本人が若干、照れているように見えたのは穿(うが)ちすぎだろうか。
2日目のラストは、スクエアでハイタッチ会がおこなわれた。思えばこの3年間、くまモンとはハグもハイタッチもできていない。コロナ禍前は、いつもハグハグ~としてくれていたのに。あのハグが恋しい、せめて手のひらをぴったりつけてハイタッチだけでもしたい。そんなファンの気持ちを察したくまモンが、ハイタッチ会をしてくれたのだ。
部長室を開放してのハイタッチ会。右側の扉から入って、くまモンとハイタッチをして左側の扉から出る。入るときはみんなニコニコ顔、なのに出てきたときは涙、涙となっていた。3年ぶりのハイタッチに感極まった人が続出したのだ。
くまモンと手を合わせたときの、あのもふっとした感触が、どんなに私たちを元気づけてくれるか、明日への活力になるか。それはくまモン自身が想像している以上なのではないかと思う。それほどくまモンの存在は偉大なのだ。
涙、涙のハイタッチ会が終わり、2日間の祭りは幕を閉じた。スクエアの舞台にファンからのプレゼントが飾られ、くまモンはそれらを見ながら感慨深げに写真におさまった。
実は、今のくまモンスクエアでの誕生祭はこれが最後。というのも'13年に開設されたスクエアは、4月9日をもっていったん閉館、7月にリニューアルオープンされるからだ。来年はここで、どんな誕生祭が繰り広げられるのが楽しみだ。
「サプライズとハッピーを届けることができたかモン?」と言いたげなくまモン。もちろんである。ファンの弾けるような笑顔と、感動の涙がそれを何よりも物語っている。
(取材・文/亀山早苗)