おディーン様の坂本龍馬は“内野超え”のハマり役に!?

 ディーンさんが“おディーン様”になったのは、朝ドラ『あさが来た』(2015年度下期)だった。ヒロイン・あさ(波瑠)の商才を認め、応援する五代友厚役で一挙にブレイクして以来、数々のドラマで主演をしていたが、個人的には見るたびちょっとモゾモゾした。彼自身、カッコよさを持て余している。そんなふうに感じたのだ。

『あさが来た』ヒロイン役の波瑠と、五代友厚を演じたディーン・フジオカ 撮影/伊藤和幸

 龍馬は、ピタリとハマっていた。これまで「マイ・ベスト龍馬」は『JIN-仁-』(TBS系)で内野聖陽が演じた龍馬だったが、「内野超えか?」と思ったほどだった。五代といい龍馬といい、ディーンさんは「昔」が合ってる。そう思った。どうしてかと考えるに、カッコよすぎるのだと思う。整いすぎていて、「今」にそのままいると、リアルでないというか、浮くというか、どうも収まりが悪い。その点、歴史上の人物なら、そもそもリアルでないわけで、カッコよすぎて構わない。