石田ゆり子と「姉」同士がご対面!?

 ひらりを演じた石田ひかりは、当時アイドル的な人気を得ていた若手女優。

 「私はオーディションで選ばれたのですが、ヒロインが石田ひかりちゃんだと聞いてすごく嬉しかったです。『南くんの恋人』っていう内田春菊さんのマンガ原作のドラマ(※)に出演したのを見ていて、ひかりちゃんの演技がすごく好きだったんですよ」

※平凡な高校生の南くんと身長15センチほどになってしまった恋人・ちよみの純愛を描く。これまで4度ドラマ化された人気作で、石田ひかりが出演したのはその第1作(1990年)。

「お会いすると、すごく気さくな方で話しやすかったですし、どこか職人っぽいっていうか、サバサバしてプロ根性があって、私よりもよっぽどしっかりしている。どんなに過酷なスケジュールでも疲れた顔を見せないし、愚痴も言わない。

 しかも本当に自然体だし、可愛いし、演技も上手。上手っていうか自然に反応しているから、こっちも生きた芝居になる。生き返るっていうか面白いんですよね。気持ちがちゃんと流れてくる」

何だかんだで仲のいい藪沢家の名物姉妹。質屋を営むおじいちゃん・小三郎(島田正吾)を囲んで

 「彼女は私のことを景子とは呼ばないで、ずっと “みのりちゃん” って呼ぶんです。『ひらり』が終わってからも『ワーズワースの冒険』という旅行番組(フジテレビ系)に誘ってくれて、“私、今度それに出るんだけど、みのりちゃんと一緒に行きたいんだ” って。“で、どこに行きたい?” って聞いてくれて、私が “インドに行きたい” って言ったら、インドに連れていってくれました(1996年放送)。

 ひかりちゃん家でお鍋をしたこともありますし、急に “お芝居見に行こう” って銀座に行くと、お姉さんのゆり子さんもいらして、そのあと3人でご飯を食べたこともあります。私がゆり子さんを “お姉さん”って呼んだら、“あなたがお姉さんでしょ” とか言われて(笑)」