保護者たちは「いい先生」と口をそろえる

 同小は今年創立70周年を迎える歴史を持ち、校歌は言語学者で国語学者の金田一春彦さん(故人)が作詞している。

 周辺住民は「昔からずっと評判のいい学校で、こんな不祥事は初めてなんじゃないか」と残念がる。

「みんなのえがおにあえてうれしい」と勤務先小学校のフェンスにメッセージが。事件に笑顔ではいられなくなった

 永井容疑者は身長約180センチのやせ型で、得意教科は算数。4年生のクラスを受け持っていた。冒頭の保護者をはじめ、複数の保護者が「いい先生だった」と口をそろえる。

「受け持ち児童の面倒をみるだけでなく、全校児童に目が行き届く。ほかのクラスの児童にも算数を教える機会があって、教え方が上手だからか、算数が苦手だった子も得意になったみたいですよ」(在校生の母親)

 目が細く、いつもニコニコしていて、初めて会う保護者にも自分からあいさつするなど好感度は高かった。

 卒業生の保護者は言う。

「担任教師ではなかったのに、卒業後も顔を覚えてくれていて道ですれ違うたびに声をかけてくれるんですって。まじめで偉ぶるところがなく、子どもとは友達のようないい関係をつくっていました」

 教え子に性的好奇心をみせるそぶりなどいっさいなかったという。

 一方で、

「事件が起きた以上、学校は在校生や卒業生に被害がないかしっかり調べるべき。評判のいい先生だからこそ、子どもは被害を訴えにくいかもしれないんだから」

 と在校生の父親はクギを刺す。