知ってた? コラム
●「ウナギ」と「穴子」が同じもの? ナニ言ってるニョロ~!
黒くてヌルヌル、ニョロニョロ長いウナギと穴子。たしかに見た目も食べ方も似てるけど……。「ウナギの“うな”は穴の意味。そして“ぎ”は穴子の“ご”と同じく、小さいものを指します。穴のような所に潜んでいる小さなもの、という意味では2つは同じ名前といえます」。今年も豊漁だというウナギ。なんなら値段も穴子と同じになりますよ~に!
●「五輪」は新聞記者が考えた言葉だった!
「1940年のオリンピックが東京に決定したニュースを新聞記事にしようとしたとき、なるべく“オリンピック”の文字数を少なくしようとした記者が、宮本武蔵が書いた『五輪の書』と五つの輪を結びつけたのがきっかけです」。今でも使う五輪。東京五輪はどうなることやら!
山口先生のつぶやき
●面白い変化を遂げる日本語を知ってドヤれ!
「イマドキの若者言葉、面白いですよね。こういう言葉の派生って、とっても日本語らしくていいなぁと思います」
と、語るのは、日本語に関する著書も多い大東文化大学教授・山口謠司先生だ。
「日本語は生きてどんどん変化しています。この変化を楽しみ、成長させていくのが今を生きる私たちの仕事。ただちょっと間違った使い方だなぁと思うときは、修正することも忘れてはいけないですね」
ちなみに特集タイトルの“ドヤれる”の語源は“どやく”。関西の方言で、わめく・どなるの意味だったそう。
「そこから、どや~(どうだ)と誇示する意味に変化したようです。日本語の柔軟さと面白さ、少し下品さもあって笑いを誘う言葉ですね」
◎お話を伺ったのは……山口謠司先生
大東文化大学文学部教授。中国山東大学客員教授。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現職。『炎上案件 明治/大正 ドロドロ文豪史』ほか著作多数。『日本語を作った男 上田万年とその時代』で第29回和辻哲郎文化賞受賞。近著『恥ずかしい日本語』(廣済堂出版)も好評発売中。
大東文化大学文学部教授。中国山東大学客員教授。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現職。『炎上案件 明治/大正 ドロドロ文豪史』ほか著作多数。『日本語を作った男 上田万年とその時代』で第29回和辻哲郎文化賞受賞。近著『恥ずかしい日本語』(廣済堂出版)も好評発売中。
(取材・文/安川ヤス子)
(週刊女性2021年7月13日号掲載)