これは買い! 商品の選び方
ではテレビ通販でお得に、間違いのない商品を買うにはどうしたらいいのか。大前提は、「欲しいと思ったときが買い時」と断ったうえで、次のようなポイントを挙げた。
「お得なものを失敗せず買いたいとき。まず、ひとつ前の型を狙うという方法が有効です。理由はいわゆる『型落ち』で、安くなっているから。実は次の型が出ているということは、『型落ち』がダメなのではなく、反響があったいい商品ということになります。本当にダメな商品なら、その型で生産が終了になっているはず」
型落ちは在庫を整理するために安く売られることが多いので、そのときはチャンスだ。ただ、バージョンアップした商品と旧式の商品との性能の違いは確認しておこう。
また「2回以上取り上げられている商品」にも要注目だ。
「『前回好評だったので』と言って再度、取り上げている商品は絶対買いです。これはお客さまからの反響がよかったものしか出てきません。初めて見たときに気になっていたけど買いそびれた、というような場合はぜひ購入してみてください」
通販番組では特に2回目、3回目に取り上げるときのほうが特典がついていて、さらなるお得感を味わえることも多い。
通販のヘビーユーザーを自認するヒデさんは、長年、自宅で愛用している商品も教えてくれた。「コードレス回転モップクリーナーNeo+」は、フローリングだけでなく畳でも水拭きができる掃除用具。
「これは新しい型と古い型、両方を持つほど重宝しています。型が更新されるたびに性能がよくなって、つい欲しくなるんですよね。子どもがいると家の衛生面が気になりますし、簡単に水拭きができるので便利。
さらに、これからの季節におすすめなのは、あったか寝具の『ヒートループシリーズ』。7年ほど前から使っているのですが、冬の必需品ですね。まず、ベッドに入ったときのヒンヤリ感がありません。すぐに暖かくなるので朝までぐっすり眠れます。家族全員で使っていますよ」
そんな心底からの通販好きだけに、ヒデさんがすすめるものは確かなのかもしれない。
「ほかの番組でご一緒したタレントさんに『ヒデちゃんが紹介しているの見て、つい買っちゃった』と言われることもあったりして、こういうのはうれしいですね。みなさん、見る目が肥えていてシビアな人も多いので、同業者の人の声はいちいち参考になります」
【豆知識】「サイズ」「重さ」に落とし穴
テレビ通販で欲しいものを見つけたとき。「買う」と決断する前に再考したいのが2つのポイントだ!
【1】商品のサイズは自宅でも活用できるものか?
ヒデさんが気をつけてほしいというのは、置き場所のスペースだけでなく、搬入時に玄関や通路を通れるか。大型商品を買うときはメジャーで測ろう。
〈ここをチェック〉具体的な数字も確認しておこう
プレゼンターは視聴者に大きさを伝えるため、自分の身長など具体的な数字を出して紹介する。また正面だけではなく、斜めにして奥行きを見せたりすることも多いので確認しておこう。
【2】「持ち運びが楽」は“自分基準”でも言えるか?
「軽い」といっても、30代の男性なのか年配の女性なのかによって感じ方は違う。大切なのは、購入者が「持ち運びが楽」「軽い」と思うこと。
〈ここをチェック〉「軽い」という言葉をうのみにしない
持ち運びが便利という商品では、プレゼンターは非力な人を想定して持ち上げ、重いか軽いか見せている。ヒデさんは肩まで持ち上げてみたり、小指だけで持てる重さか見せることも。
《PROFILE》
ヒデ ◎1971年千葉県生まれ。高校・大学の後輩だったワッキーと1994年2月にお笑いコンビ「ペナルティ」を結成。近著に『勝ち癖がつく 最強プレゼン術』(角川春樹事務所)。
(取材・文/オフィス三銃士[松本一希])