今年のトリにふさわしいのは、ズバリ !?

──そして、オリンピックやパラリンピックへの関与はどうですかね。

臼:僕は、新しい地図の特別枠出場に期待します3人は、パラリンピックの認知を多岐にわたって推進してくれたので、彼らが再び紅白に戻ってくる絶好の機会ではないかと。なんなら、中居さんや木村さんも飛び入りしたら世界トレンドになるんじゃないでしょうか(笑)。

カ:ちなみに、ここ最近のメダリストの紅白出演は、2004年のアテネが17人、'08年の北京が3人、'12年のロンドンが6人、'16年のリオデジャネイロはパラリンピックも含めて7人。アテネのときは、特にメダリストが多かったのと、SMAP不出場の年でもあったことも関係していそうです。なので、今年はゲスト審査員でも最低2、3人、応援ゲストとしてもさまざまな形で楽曲を盛り上げてほしいですね。特に、スケボー選手は若いですし、開会宣言に出たりしたら面白いでしょうね。

新:ただ、それこそアテネ大会のときのテーマ曲『栄光の架橋』(ゆず)ほどの大ヒットはなかったので、コーナーにするとなると難しいでしょうね……。

──次に、紅白のトリ予想もしてもらいましょうか。事前アンケートでは、紅組はMISIAさんで全員一致しました。そして、白組は氷川きよしさん2票と、なんと松平健さんが1票

カ:紅組はMISIA当確。白組は悩みつつ、安定した歌唱力とショーアップできる存在感で氷川きよしさんと予想しました。『限界突破×サバイバー』の披露が3回目となるかもしれませんが、トリでも見てみたいです。

臼:氷川さんがトリなら意外にも13年ぶりなんですね。『うたコン』(NHK)でも感動の渦が巻き起こったQUEENの『ボヘミアン・ラプソディ』のカバーを紅白でも聴きたい!

新:私も、氷川さんが大本命と思いつつも、個人的な希望で松平健さんにトリを託します。あの歌(『マツケンサンバ』)はまさにショーのクライマックス向けですよね。

臼:松平さんが出るなら、そこで、香取慎吾さんほか新しい地図の3人にヅラをかぶってゲリラ出場してもらいたいです(笑)。

──そして、今の話にも出ましたが、紅白歌合戦を男女別にすることについてはどうですか。

臼:僕は、男女どちらが優れているかという考えはなく、個人的に女性ボーカル曲が好きで、毎年“歌”の合戦を、今年は男性ボーカル/女性ボーカルのどちらがよかったかな、と単純に楽しんでいます。逆にその“区別”を“差別”と言われちゃうと、やや窮屈に感じてしまいます。

新:私も、紅白歌合戦の男女別は、大相撲の土俵が女人禁制であるように、ひとつの文化としてとらえています。また、代替案を考えるとしても、ほかに明確なものがない。例えば、35歳以上/35歳未満のように分けてしまったら、それこそ、まったく見ない人もいそうだし……。ただ、歌手の方から、「自分は白組と定義されるけれど、本当は紅組として出たい」と希望されるならば、そこは柔軟な対応があればいいなと思います。基本的には、男女別で紅白を分けることに賛成です。

──確かに、希望制って理想かもしれませんね。

カ:もし合戦形式を続けるならば、いちばんわかりやすいのが男女別ですかね。それに、男女ほぼ同数ずつ出場してもらうことこそ、ジェンダー論につながっていく気がします。例えば、女性ボーカルのヒット曲が極端に少なくなったからと言って、女性歌手の出場を大きく絞ったら大問題ですよね。逆もしかりです。