昔、やりたいと思ってたことを思い出してNSCへ
──50歳のときにNSCに入所されるわけですが、そのきっかけが大河ドラマだったそうですね。
「竹中直人さん主演の大河ドラマ『秀吉』(1996年)で、渡哲也さんが演じた織田信長が『人間50年』と言って炎の中で舞うシーンがあって、自分が50歳になったときに思い出して、“織田信長やったら私はもう死んでる。このままでいいんやろか”ってまた思って(笑)」
──そのときにやっとNSCを受けることにしたんですね?
「本当にたまたまだったんです。いつもはパソコンとか苦手で見ないんですけど、その日、パソコンをひろげたら、吉本養成所の募集が出てきたんです。これは受けろということやと(笑)。昔、やりたいと思ってたことを思い出して、ダメでもいいから挑戦してみようって思ったんです。
悔いを残すよりも、“やってみてダメだったらそれでええやん”っていう思いですね。後から知ったんですけど、申し込んだらだいたいの人が入れるみたいで。行ってみたらみんな20歳前後の人ばかりで、あ然としました(笑)。“えらいところに来てしもた”と思ったけど、それでも“この状況もおもしろいやん”って途中から楽しんでる自分もいました」
──養成所の同期にコロコロチキチキペッパーズがいらしたそうですね。
「コロチキのふたりとも同期で、西野(創人)くんとは同じクラスでお芝居の授業でも一緒のチームだったんです。で、お仕事でご一緒したときに、“お互い仕事で会えるって、ホンマによかったなあ”って話しました」