『お父さんとお母さんもしたの?』

 セックスのことを知った子どもから、「お父さんとお母さんもそういうことをしたの?」と聞かれたら、どうすればいいのか。

いちばんしてはいけないのは、『そんなことしてないわよ』と嘘をつくこと。子どもに間違った知識と誤解を与えてしまいます。さらりと『そうよ』と認めるか、難しい場合は、『プライベートなことだから、そういうことは人に言うものでも、聞くものでもないのよ』『家族にもプライバシーというものがあるの』と言いましょう。

 どうしても気恥ずかしい場合は、子ども向けの性教育の本を渡すのもおすすめです。親から性の生々しい話を聞きたくない子もいるからです

『小学生だから知ってほしい SEX・避妊・ジェンダー・性暴力』より

『セックスはいつからしていいの?』

 一方で父親など男性に多いのが、「そのうち自然にわかるようになるから、性教育はする必要がない」というもの。でも、“自然にわかった”ものが、正しいとは限らない。だからこそ、本やマンガなどで正しい知識を与えておく必要がある。

 では、ズバリ「セックスはいつからしていいの?」など、セックスに興味がある質問をされたときはどうすれば?

セックスには必ず“妊娠”と“性感染症”というリスクが伴います。性感染症になったらパートナーとともに治療をする必要があり、妊娠したら子どもを産み育てることができるのかまで考えなければなりません。セックスはこれらのリスクを相手とともに理解したうえで、責任のある行動がとれるようになってから考えるもの、としっかり伝えてあげてください

高橋怜奈さんが監修した『小学生だから知ってほしい SEX・避妊・ジェンダー・性暴力』(主婦と生活社)※記事中の画像をクリックするとアマゾンの紹介ページにジャンプします

(取材・文/樋口由夏)