『新しい地図』稲垣吾郎の個別インタビューをお届け。昔は人見知りだったというゴロさん。SMAP時代の話も…! 

自身が感じた「大きな変化」

――新作舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』が終わって3か月たちました。

「公演中止もあったので残念だったけど、決してこれっきりということではないので落ち着いたら再演できたらいいなと思ってます。再演ができるのは舞台ならではだし。また同じカンパニーで、今回行けなかった場所にも行きたいな」

――『サンソン』の前の舞台が『No.9-不滅の旋律-』で、両方ともヨーロッパが舞台でしたね。

「縁を感じましたね。しかも同じ18世紀のフランスが舞台で、その時代を違う角度から見られたというのもおもしろかった。外国人の役ができたのも舞台だからこそだと思いました(笑)」

――『7.2新しい別の窓』のコーナー『インテリゴロウ』ではたくさんの著名人の方と対談されたり、TOKYO FMの『THE TRAD』では新しい音楽との出会いをたくさんされています。

「もっと若いときから、こういうことをやっておけばよかったなっていう思いはありますね。前もって調べたりと準備するのは大変だけど、知らないことを知るのって、すごく楽しいしおもしろい。監督さんや作家さん、ミュージシャンの方々とお話しさせていただけばいただくほど、自分はすごい世界にいるんだなって改めて実感しますよね(笑)。

 音楽に関しては昔からやっていたのに、曲を提供してくださった方と会ったことがなかったから、それもすごく新鮮で。先日は、ゲストにキリンジの堀込高樹さんが来てくださったんだけど、SMAP時代に曲を提供してもらったのに会ったことがなかったんですよ。当時忙しかったしね。それがお会いできて、ここから関係性がまた深まっていくこともあるのかなって思うと不思議でした」

――人見知りではありませんか?

「昔はそうだったかも。もともと自分から前に出てしゃべるようなキャラクターでもなかったから。グループでいるときは、5人いたからゲストに自分から話しかけることもなかったし(笑)。でも今は1対1で話すことが多いから、率先してしゃべるようになりました。そこは大きな変化かな」

稲垣吾郎 撮影/廣瀬靖士

最近、ハマっているもの

ついに暗室を作りました

何年か前からかフィルム写真を撮るようになったんですけど、自分で現像したいなと思って、自分の部屋に暗室を作りました。奥が深くて難しいんだけど、すごく料理に似てるんですよ。現像液の分量やプリントする紙、温度など少し変えるだけで違うものができあがる。ゼロからものを作るという経験があまりなかったので、すごく楽しくやってます」

カメラに目覚めたきっかけ

「カメラに興味を持ったのは10代後半の頃。映画を観たり芸術に触れることが増えて、写真家のブラッサイやエルスケン、マン・レイのモノクロ写真に出会ったんです。それから自分も街の写真を撮りたいと思って、東京でもいいのにパリまで行ったりして(笑)。その頃にハマって21歳くらいでピタッとやめて、今、再燃しているという感じです(笑)」

朝ごはんは食べたり食べなかったり……

「僕は撮影や映画に入ると、朝ごはんは食べないことが多いですね。昼朝兼用で食べて、それも腹七分とか八分くらい。少し満たされないほうが心も体も研ぎ澄まされるんです。今朝は軽く食べてきましたよ。最近、キヌアにハマってるので、きゅうり、パプリカ、セロリを細かく切ってレッドオニオンや豆類も入れて、スパイシードレッシングで食べました」

(取材・文/花村扶美)

(週刊女性2021年9月28日・10月5日号掲載)