血糖値が上がりにくいのはどっち?
「炭水化物と糖質が多いものほど血糖値が上がりやすいです。それらを食べるときは、食物繊維や油、タンパク質も一緒にとると、上昇がゆるやかに」(浅野さん)。どっちにしようか迷ったら、身体のためにも血糖値が上がりにくいほうをチョイスして!
そば vs 天ぷらそば
天ぷらそばが◎。ヘルシーな印象のそばも、炭水化物なので糖質が多い食品。天ぷらをそえると、脂質が糖の吸収をゆるやかにし、天ぷらの具のタンパク質や食物繊維も血糖値を上げにくくしてくれる。
カルボナーラ vs ナポリタン
カルボナーラが◎。生クリームやベーコンといった脂質の高いものが多く、血糖値が上がりにくい。ナポリタンは糖度の高いケチャップを使っているのが難点。
キーマカレー vs カツカレー
しっかり噛むことができるカツカレーが◎。塊肉なのでタンパク質の量も多く、油で揚げているので糖の吸収もゆるやかに。
シューマイ vs ギョーザ
にらやねぎ、白菜などの野菜が多く使われているギョーザが◎。シューマイは少量の玉ねぎだけと具が少なく、ひき肉のため早食いになりがち。
から揚げ vs フライドポテト
から揚げが◎。ジャガイモはでんぷん質の芋類なので糖質が高い食材。から揚げは鶏肉なので、タンパク質が多く、血糖値の上昇はよりゆるやか。
おにぎり vs カップラーメン
おにぎりが◎。米は植物の皮をむいた状態の食品。小麦を粉にした小麦粉で作るラーメンに比べて、消化に時間がかかり、血糖値も上がりにくい。
グラタン vs ピザ
グラタンが◎。どちらも小麦粉を使っているが、マカロニはデュラムセモリナ粉なので、血糖値の上がり方がゆるやか。グラタンは生クリームなどの脂質が多いのもポイント。
こしあん vs つぶあん
つぶあんが◎。小豆の皮ごと食べるので、こして皮を取り除いてしまうこしあんよりも、食物繊維が多く食感が得られ、糖の吸収もゆるやかに。
ショートケーキ vs チーズケーキ
チーズケーキが◎。チーズのタンパク質や脂肪の代謝に必要なビタミンB2が含まれ、糖質もやや控えめ。小麦粉の量も少なめなのがいい点。
ポップコーン vs ポテトチップス
ポップコーンが◎。とうもろこしも炭水化物だが、粒を丸ごと加熱したものなので、食物繊維の働きで血糖値の上昇はゆるやか。キャラメルコーティングなどは避けて。
おもち vs 米
米が◎。もちはやわらかく消化吸収がよいため、血糖値が上がりやすい。米のほうが食物繊維も多く噛みごたえがあるので満腹感を得られやすく、食べすぎ防止にも。
(取材・文/樫野早苗)
《PROFILE》
櫻岡怜子 ◎糖尿病&アンチエイジング専門医。世田谷内科糖尿病総合クリニック院長。誤解だらけの糖尿病ケアに警鐘を鳴らし、執筆、セミナーなども行う。『「糖尿病予備群」と言われたら最初に読む本』(自由国民社)など著書多数。
浅野まみこ ◎管理栄養士、食と健康のコンサルティング会社「エビータ」代表。1万8000人以上の栄養相談をしてきた経験を生かし、講演やメディア出演など多方面で活躍。『コンビニ・ダイエット』(星海社新書)など著書多数。