フムフムな発見7:標高が1000メートル高くなるごとに、紫外線量も10%ずつ増量する

──標高が高いところに行くと、夏でもひんやりした感じがして涼しいし、日差しもそんなに強くないように思えるのですが。

「そうですね。でもそれは勘違いで、標高が1000メートル高くなると、紫外線は10%増量するというデータも出ています。だから、標高が高くなればなるほど紫外線量も多くなります

──1000メートルで10%増なんて、驚きですね。

「はい。雪もものすごく紫外線を反射するので、ゲレンデでは下からの反射にも要注意です。スキーをやるときはゴーグルを着用したり、日焼け対策をなさっている方も多いのですが、気をつけなければならないのが夏場の登山やハイキングです。まさに今の時期ですね。夏山を楽しむ方は案外とお気づきになっていないのですが、山ではかなり強い紫外線を浴びているんです

──山に行くと森や雑木林があったりしますが、それでも危ない?

「森の中は大丈夫です。日陰になるし、ちょっと薄暗かったりして直射日光が遮られているところの紫外線量は日なたの50%くらいに減ります。でも山歩きをするときはずっと森の中を歩くわけでもないので、やっぱりUVケアは必要です」

「もう1つ注意しなければならないのが、夏と冬での紫外線量の違いです。冬になると、UVBの照射量は夏場の5分の1くらいに減ります

──5分の1ということは、8割も減るわけですね。UVBが紫外線全体に占める割合は1割くらいとお聞きしましたが、冬はそれがさらに5分の1になるということですか?

「はい。だから冬場はほとんど日焼けしないんです。でも、UVAは冬になっても照射量は半分くらいにしかなりません。半減するので減ることは減るんですが、5分の1になるUVBと比べると、照射量は多いと考えたほうがいいですね。だから、冬はUVAのケアが大事になってきます」