フムフムな発見10:UVケア商品=日焼け止め効果+美肌効果+快適な使用感

──ところで、UVカットというのは、どういうメカニズムで紫外線を防御しているのですか?

原料で使われている“紫外線吸収剤”と“紫外線散乱剤”が紫外線を防いでくれるんです。それぞれメトキシケイ皮酸エチルヘキシルや酸化チタンなどですが、散乱剤には紫外線が皮膚に入ってこないように跳ね返す働きがあり、吸収剤はその成分自体が紫外線を吸収して肌への影響を軽減させます

『雪肌精』の日焼け止めにはハトムギエキスも配合されているのですが、これらは紫外線をカットするためでなく、肌の潤いやみずみずしさなど、保湿効果を高めるために使われています。ハトムギにはアミノ酸も含まれているので、肌にとてもいいんですよ。

 それと、さまざまな成分を配合するための“基剤”が使われます。基剤はそれぞれのエキスや散乱剤、吸収剤を混ぜ合わせて溶かすために使います。ジェルタイプのみずみずしさやウォータープルーフタイプの落ちにくさなど、肌に塗ったときの使い心地の良さは成分の配合バランスと基剤で決まります。

──すると、UVカット商品というのは、(1)日焼け止めの効果があって、(2)保湿などの美肌効果があって、(3)快適に使用できるもの……、の3つがそろってようやく商品と言えるわけですか?

「そうですね。UVケア商品に限らず、すべての化粧品、スキンケア用品に言えることですが。どんなに優れた日焼け止め効果があったとしても、塗った感じがゴワゴワするとか、ベトついて気持ち悪いという感想を持たれたら、お客さまは使ってくださいません。

 だから、日焼け止め効果があるのは当たり前。そのうえで、美肌効果が期待できて、塗った感じも潤って気持ちいいと思っていただける商品を提供させていただいているんです。

 そして、もう1つ忘れてならないのが安全性です。化粧品の安全性は法律(薬機法)で厳しく定められていて、成分として使っていいもの、使ってはいけないものがはっきり決められています。どのような成分が使われているかは商品の裏やパッケージにすべて表示するよう義務づけられています。これらを順守しながら、先ほどの3つをそろえる必要があるんです」