「わが子を愛してくれてありがとう」ライブへの気合いと、読者へのメッセージ
──そして、9月には待望のビルボードライブがあります! 今回のライブのテーマはありますか?
「毎年恒例のバースデーライブに来てくださるお客さんは、“イエーイ!”という感じのノリの方が多いのですが(笑)、今回は(私の公演目当てというわけでなく)ビルボードにいつも通ってらっしゃる方や、“ライブハウスは苦手だけど、ゆったりとしたビルボードなら行ってみようかな?”と思う方もいらっしゃると思います。だから今回は、わかりやすい“ザ・浅香唯”として、みなさんが懐かしく思ってくれるような楽曲を盛り込んだステージにしたいと考えています!」
──ビルボードだったら、例えば、オシャレなボサノバ風のアレンジとかもアリでしょうか?
「それも雰囲気があっていいなと思い、実は、過去にリハーサルでいろんなバージョンを試したこともあるのですが、“やっぱり、オリジナルで聴きたいよな~”って。あらかじめ、そういった(アレンジを取り入れる)ライブだと決まっていればいいのですが、好きな楽曲を突然アコースティックにされたら、私自身がお客さんだった場合、ガッカリしちゃうかもって思うんです。しょっちゅう足を運んでくださる方ばかりならば、企画ものとしていろんなバージョンにするのも楽しめると思いますが、今回、たまたま来てくださる方もいるでしょうから、やはりオリジナルのままお聴かせしたいなと思っています」
──よくわかります。それにしても、浅香さんは、近年のライブでは本当に元気ですよね!
「実は、(活動を休止していた)“充電期間中”にテレビでずっとお笑いの方たちを見ていて、”おなかを抱えるくらい笑えるのは幸せなことなんだな”って実感して、心を動かされたんです。それで、これからは、人を楽しませていくような存在でありたいと決心しました。だから、毎年のバースデーライブでも、近年では着ぐるみを着たりして笑いに走ってしまうこともあります(笑)」
──ライブ全編、全力で歌っておられますよね。
「体力自体はどんどん落ちていますが、ライブに向けての体力作りはしっかりとするようになりましたね。若いころはバテていても、気合いでなんとかカバーできたのですが、今はそれが難しいので、年中鍛えています。実際、ライザップのCM('20年)に出て意識が変わりました。それまでは、“運動しなきゃな……”と追い込まれて、渋々する程度だったのですが、あれ以来、“運動って楽しい!!”と積極的に行うようになりましたし、走るにしても、今は自ら目標を立てていますね。
復帰直後から毎年、『Well, Well, Well』というタイトルで趣向を凝らしたライブを続けてきたのですが、やり尽くした感じが出てきたころ、偶然、私の出産が重なったんです。神様が“そうしなさい”と言ってくれた感じがして、1年間休んでみたら、ライブがしたくてたまらなくなって、そこから毎年バースデーライブを続けています。もし、これをやめるときは、本当に何かがあったときくらいですね。ファンのみなさんも、その近辺(浅香の誕生日である12月付近)はかなり早くからスケジュールを調整してくださっているらしく、うれしいです」
──コロナ禍となり、配信での無観客ライブ('20年)を見たときに、“浅香さんは、本当ならお客さんの顔を見ながら進行するのが大好きなんだろうな”と思う場面が何度もありました。
「いやぁ、あれは大変でした。いつもと同じ会場で、いつもならファンのみなさんの笑顔の花が咲いていて、私はそれに推されながら頑張れているのに……って思いながらだったので、無観客の座席を見れば見るほど、切なくなってしまいました。
だから、今は、マスク着用だとしても、少しでも会えるだけでうれしいです。それでも、人ごみなどに行けない事情がある方々がいらっしゃるのも現実なので、まだまだ我慢は必要だと思っています。だから、元どおりのライブができるまで、私はずっと元気でやり続けます!! 『LIGHT A SHINE』は、みなさんとのコール&レスポンスがまだ1回もできていないけれど、ライブでの掛け合いをするために作ってもらった歌なので!」
──本当に楽しみですね。それでは最後に、そうしたライブで育ててきた楽曲を聴いている方々にメッセージをお願いします。
「まずは、“わが子”を愛してくださってありがとうございます! 私の場合、例えば、“これはアルバムの曲だから……”という思いで歌ったことはなく、どこを切り取っても、シングルと変わらないすてきな曲があると思っているので、それをサブスクで発掘していただけたら、とてもうれしいです!」
確かに、インタビュー中、彼女にどの楽曲について語ってもらっても、それがシングルなのか、アルバムだけのオリジナル曲なのか、また、近年のライブで歌っているかどうかに関係なく、どの歌のエピソードも即座に返ってきたのがとても印象深かった。このことからも、彼女がすべての楽曲に対して全力で向き合ってきたことや、音楽でファンを楽しませようというスタンスが伝わってくる。
シングル以外の楽曲も気軽に聴けるようになったサブスク時代だからこそ、あらためて浅香唯のエネルギッシュな魅力を深く掘り下げてみることもおススメしたい。
(取材・文/人と音楽をつなげたい音楽マーケッター・臼井孝)
☆浅香唯、ビルボードライブに登場!
◎2022年9月3日(土)@大阪・Billboard Live OSAKA
1st ステージ OPEN 15:00 / START 16:00
2nd ステージ OPEN 18:00 / START 19:00
◎2022年9月11日(日)@神奈川・Billboard Live YOKOHAMA
1st ステージ OPEN 14:00 / START 15:00
2nd ステージ OPEN 17:00 / START 18:00
☆ママ・アーティストの音楽祭 ママホリ2022に出演!
◎2022年10月10日(月・祝)@東京・立川ステージガーデン
OPEN 15:00 /START 16:00 (~19:15予定)
出演アーティスト:相川七瀬、浅香唯、斉藤由貴、中村あゆみ、NOKKO、MAX
※公演詳細やチケット情報は公式HPへ→http://www.yui-asaka.com/index2.html