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芸能

錦織一清と植草克秀『ふたりのSHOW&TIME』密着ルポ【#1】実力・個性・絆が発揮されまくるステージは圧巻!

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華々しく登場し、序盤から会場を湧かせた錦織一清(写真左)と植草克秀(同右) 撮影/佐藤靖彦
目次
  • 錦織も植草も絶好調! 序盤の5曲で魅せた、ふたりの“底力”
  • MCでハジける錦織のマシンガントーク、明るい笑顔で応じる植草
  • ソロコーナーの選曲に感じた強い思い、“3人でのショー”の可能性

 2022年10月1日および2日、東京ドームホテル『天空の間』にて、錦織一清と植草克秀によるランチ&ディナーショー「ふたりのSHOW&TIME『SONG for YOU』」が開催された。各々のファンクラブを持つふたりが「いつかファンミーティングを行えれば」と思っていたところ、運よくこの会場が取れたため、思い切ってショーを開催することになったそうだ。

 '21年末に同会場で行われた植草ソロでのランチ&ディナーショー『SHOW&TIME 2021』の最終日(奇しくも少年隊のデビュー記念日!)に、錦織がサプライズでゲスト出演して数曲歌ったことが大きな話題となったが、今回は、ひとつの公演を通しての共演。その最終公演(10/2夜の部)を観劇したので、当日の様子をじっくり振り返ってみたい。

◇   ◇   ◇

錦織も植草も絶好調! 序盤の5曲で魅せた、ふたりの“底力”

 開演前のスクリーンには、赤色と黄色(錦織と植草のメンバーカラー。ちなみに、少年隊のもうひとりのメンバー・東山紀之は黒)の星をちりばめていて、どこかアットホームなパーティーのようだ。そんななか、1988年のヒット曲「ふたり」をジャジーなピアノ演奏にアレンジした「Overture」が始まり、続いてふたりがステージ映えするアップテンポのナンバーで煌(きら)びやかに登場!オープニングから華やかだ。

2人がステージに現れた瞬間、大歓声があがった 撮影/佐藤靖彦

 錦織は現在、演出など裏方的な活動をメインとしている人とは思えないほどステップが軽やかだし(そもそも、こんな57歳見たことない!)、植草は昨年からソロのディナーショーやコンサートツアーを始めていたこともあり、バンド演奏との相性バッチリ。また、これまでより耳元をサッパリと整えたヘアスタイルも新鮮でイイ感じだ。

 次の「ダイヤモンド・アイズ」は、もともと中音域が多いナンバーゆえ、50代になった今のふたりの歌声に合っている気がした。続く「HEAVEN」はシングル「封印LOVE」のカップリング。バンドブームの最中となる'90年に発売されたこともあり、その時代に沿ったナンバー「封印LOVE」が表題曲となったが、「HEAVEN」のほうがショービズ系のキラキラ感がまばゆい曲想で、少年隊らしさがある。会場中の歓声から、そのことがよくわかった。

 さらに「トワイライト・フィーリング」が続く。 '84年のレコードデビュー前に発売されたビデオ『少年隊』に収録され、'20年にようやく初CD化された青春ポップスだ。あのころのようにシャカリキに踊ることはないが、錦織の身のこなし方からは天才肌が透けて見えるし、植草のボーカルに残る少年性も、この歌の魅力をしっかりと受け継いでいる

序盤から年齢を感じさせないキレッキレのパフォーマンスを披露 撮影/佐藤靖彦
息の合った動きでステージを盛り上げるふたり 撮影/佐藤靖彦

MCでハジける錦織のマシンガントーク、明るい笑顔で応じる植草

 ここまでの5曲だけで、すでに最高潮に達したように見えるほど盛り上がる中で、ふたりのMCがスタート。華麗なショーとは打って変わって、錦織のハジケまくったマシンガントークに驚かされる。例えば、「トワイライト・フィーリング」の歌唱中、《♪君はもう少女にさよならさ~》の歌詞にのせて客席とアイコンタクトをとったら、前方の女性ファンが「うん」と頷いたなど、あること、ないことを織り交ぜた話の展開が天才的。落語家のようであり、企業の有能なプレゼンターのようでもあり、とにかく頭の回転が速く、ウィットに富んでいて会場内の笑い声が絶えない。

 そして、そんな錦織の横で、終始ニコニコしているのが植草だ。呆(あき)れたような安心したような反応を見せるが、これもまた、相手への信頼あってのことだろう。親友・植草を強めにイジる錦織のジョークも、踊りすぎたあと、なかなか息切れがおさまらない様子も、会場にいる400人の観客が、優しい笑顔でまるっと包み込んでいる。そう、少年隊の結成から、もうすでに40年もたっているのだ。その中で培われたメンバー同士の絆、そして、ファンとふたりとの絆を感じさせるステージであることが、ここまでの30分でもビシビシと伝わってきた。

ものすごい勢いでイジり続ける錦織を、おちゃめに受け止める植草 撮影/佐藤靖彦

 錦織が「最終日の今日が本番、昨日まではリハ、リハ!(リハーサル)」といたずらっぽく笑うと、植草も「この日まで振りがそろったことがない(笑)。(だから、このあとはお楽しみに)」と続け、このあたりのファンを喜ばせるトークもうまい。かと思えば、散々ジョークをかましたあとで、錦織が自分も表に立つことについて「こういう舞台は最高!」「やっと足並みがそろった」と感慨深く本音を語る様子に、この光景をずっと心待ちにしていたファンは胸を熱くしたことだろう。

とたんに真剣なまなざしで語る錦織の言葉に、観客も頷きながら耳を傾けた 撮影/佐藤靖彦
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