1週間だけゲストとして出演、ヒロインに刺激を与える役どころかなと思っていたのだが、そうではないらしいことがわかってきたからだ。22週の予告編によれば、どうやら御園は舞と2人で起業するらしい。きっと出番も増えるだろう。だとすると、あの言葉、何とかならないかなー。
初登場は、お好み焼き屋「うめづ」。きっかけは、おかみの雪乃(くわばたりえ)だった。板金工場を継いだという男性に、居合わせた舞と母・めぐみ(永作博美)を紹介、崖っぷちだったIWAKURAをどんどん発展させているのだから、あんたも元気を出せと言っていた。「わかった?」という雪乃に、遠くから「わかりませーん」と反応したのが御園。「どうして社長になられたんですか?」「工場では何を作ってらっしゃるんですか」と質問、「これからお邪魔してもかまいませんか」とこのときはちゃんと「です・ます」で話していた。
が、取材のシーンでなぜかタメ口になった。工場を案内した舞に「活気がある工場だね」と御園。現場でネジを作っている女性社員には、「今、時間ある? インタビューさせてもらってもいいかな?」。そして「さっき見せてもらったの、あなたが機械、動かしてるところ」と説明、「座って」と席をすすめる。「珍しいよね、女性の職人さん」「これが、あなたの作ったネジ?」と質問し、彼女が「そうです」と答えている。記者=タメ口、取材相手=です・ます。まるっきり逆。本田圭佑的にいうなら、「御園記者の言葉が雑い」と思う。
全国1万人(?)の新聞記者になりかわって申し上げるなら、タメ口記者はほとんど実在しない。「ほとんど」と少し弱気な表現になったのは、超ベテラン記者が超年下の取材先に「どうなの?」的に話すのを見たことがないわけではないからだ。が、それも「軽口ですけど」という雰囲気を醸し出し、打ち解けた空気を作ろうとしていたのであって、のべつまくなしのタメ口は、御園記者しか見たことがない。舞も女性社員も御園より年下ではあるが、年下ならタメ口でいいことがまったくないのは、どんな職業でもそうだろう。