先日、10代後半の方と話をしていてこんなことがありました。
「そうですそうです、それはいわゆる“Bダッシュ”ですね」
「Bダッシュ? おもしろい言い方するんですね」
少し驚きましたが、確かに若い方にとって「Bダッシュ」という言葉は珍しいかもしれません。なぜならこの言葉、最近はあまり使わないテレビゲーム由来の言葉ですから。
『スーパーマリオブラザーズ』から「Bダッシュ」が誕生
「Bダッシュ」という言葉は、ファミリーコンピュータの『スーパーマリオブラザーズ』(任天堂株式会社)が流行したゆえに広まったと考えられています。
このゲームではマリオを操作してさまざまなステージをクリアしていくわけですが、基本テクニックとして重要なのが「Bボタンを押しながら移動するとマリオがダッシュする」というもの。幅の広い穴を飛び越えられるようになりますし、制限時間もあるので急ぐ必要があったのです。
『スーパーマリオブラザーズ』が大人気になった影響もあり、アクションゲームではこの操作方法を採用するケースも増え、ある種のスタンダードになりました。ひとつの言葉になっていることからわかるように、かなり重要な要素だったわけですね。
2005年にはトンガリキッズというアーティストが『B-DASH』という曲を発表。『スーパーマリオブラザーズ』のサウンドをサンプリングしたユニークな曲で、「ちょっと早すぎるかもよ B-DASH!!」という歌詞を覚えている人も多いかもしれません。当時、懐かしい曲としてヒットしました。