気づいたら歩んでいた俳優の道
──おふたりが役者という道に進もうと決心したきっかけは、何かあったのでしょうか。
赤澤 僕は、最初のうちはわりと「やらされている感」が強かったんです。それが、あれよあれよという間に引き返せないところまで来ていて。でも、そうやってお仕事をしていく中でお芝居と真摯に向き合っていく人たちに出会って、自分の中の気持ちも変わっていきました。
自分で「ターニングポイントになったな」と思ったのは、初めて主演をやらせていただいた『龍よ、狼と踊れ〜 Dragon,Dance with Wolves〜』です。この作品でお芝居の楽しさを知って、この道を進む覚悟みたいなものができたかなと思います。
高橋 僕は「気づいたらこの仕事をやっていた」という感覚ですね。大学生のとき、就活しようかなと思いながらも、なんとなくその時期が過ぎて「社会人3年目までは新卒扱いになるから、その間は自由にできるかな。そこで役者の仕事がなくなってもまだ間に合うかな」と思っていたら、その3年も気づいたら終わっていて。
なので、「僕は役者として絶対にこの道を進むんだ!」って思ったことはないです。この仕事をしながら「僕は役者としてやっていくんだな」と思い始めたというほうが正しいかもしれない。それがいいのか悪いのかはわからないけど、結果として進んできた道の延長線が役者でした。