私がこれから成し遂げたいこと

──書道での目標はありますか

 世界制覇! 日本の文化が好きなので、学んで、いろんな場所や国で発信できるようになりたいです。夢は大きく! そうですね、赤道を墨汁で塗ってやるぜ! くらいの気持ちです(笑)。

──これはまた大きく出ましたね(笑)。

 あとは、書道に通じるものを発信する場として「忍野堂(おしのどう)」という場を構えているのですが、これからどんどん忍野堂を展開していきたいです。私の作品が、誰かの心の片隅にあるお守りのような、厄除けのような、みんなの心の盛り塩のような存在になれたらとてもうれしいです。

忍野さら 撮影/吉岡竜紀

──そんなさらさんのポリシーを教えてください。

 社会と世の中と時代の流れに媚びないこと。書道もそうですが、文化って、時代に媚びないからこうやってそのまま残っているものだと思うんですよ。だから私も媚びたくない。もちろん、流行を否定するわけではありません。ただこれが、今の私が、私らしくあるためのやり方かなと思っています。

──これからどのような人生を歩んでいきたいですか。

 もう一度同じことをしろと言われてもできないような人生がいいな。そう、「一筆書きの人生」がいいですね。

(取材・文/羽富宏文)

〈プロフィール〉
忍野さら 1995年生まれ。グラビアアイドルとして一世を風靡。その後、女優業にも進出。テレビドラマ、映画、舞台などで活躍中。書道師範の資格を持ち、今年3月には初の個展「うららか」を開催。雅号は「忍野雨楽(おしのうら)」。

〈執筆者プロフィール〉
羽富宏文 1974年生まれ。主にノンフィクションの現場で取材を重ねてきたフリーの編集者・テレビディレクター。インタビュー記事で心がけているのは「その人のファンを増やすこと」。