人間とともに社会で生きる猫たちの姿を、一歩一歩あゆむように伝える連載「猫の道フミフミ」。第4回はタイのバンコクで暮らす地域猫を紹介します。
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先日見たタイの映画はとても印象深い作品でした。大衆食堂の料理人の立身出世ものでしたが、主人公の女性がたくましく、かつクールビューティーで、以前出会ったタイ・バンコクの猫たちに似ていると思いました。
コロナ渦前のことになりますが、たくさんの観光客が行き交うカオサン通りでは、猫が人に混じって闊歩(かっぽ)しているし、細い路地に入れば、塀の上やバイクの上からこちらを一瞥(いちべつ)する。とてもたくましく生きていると感じました。でも野生児ばかりでもなく、シャム猫の血筋をうかがわせる優美なタイプの猫も。そんな生粋のタイ猫たちをご紹介します。