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ドラマ・映画・舞台

【朝ドラ『らんまん』ここが気になる#13】竹雄と綾のキスシーンが狛犬越しだったのは、どうしてなのだろう

SNSでの感想
『らんまん』竹雄役の志尊淳と、綾役の佐久間由衣
目次
  • 竹雄の愛の告白に、峰屋を背負う綾は──
  • 朝ドラの歴代キスシーンと比べてみると

 『らんまん』第13週、万太郎(神木隆之介)と寿恵子(浜辺美波)は祝言をあげた。タキ(松坂慶子)は昔を思い出していた。幼い綾に、「万太郎も笑いゆ。綾に会えてうれしい言うて。綾の弟になるが。かわいがってくれる?」と言っていたのは万太郎を抱いたヒサ(広末涼子)。「今日から、わしら家族になるがじゃ。血のつながりじゃのうて、縁(えにし)でつながる家族にの」とタキ。温かな、よいシーンだった。いろいろあったから、カットされずによかったなーと思う。ナレーションでタキの死が告げられた。

映画『屍人荘の殺人』イベントに出席した浜辺美波と神木隆之介 撮影/高梨俊浩

 万太郎は、「必ず幸せにする」と寿恵子に言った。寿恵子は「草の道、私も一緒に行く」と万太郎に言っていた。だけど、どうも前途洋々と言いづらい。何度も書いてきたが、お坊ちゃん育ちの万太郎の生活能力がとても心配なのだ。それをはっきり口にしてくれたのが、寿恵子の母・まつ(牧瀬里穂)だった。

 祝言にやってきて、峰屋の大きさを目の当たりにするまつ。その家をあっさり捨てる万太郎を「すごいと思う」と無邪気に語る寿恵子。まつは「いいや」と軽く否定し、こう言う。「生まれながらにお持ちだったから、失くすということをご存じでない。一人前の男が実家を離れてやっていく。ご立派だよ。でもあんたが苦労するのが目に見えてる」。

 さすがまつ、万太郎の最大の弱点を見抜いている。寿恵子の発案で、図鑑を「八犬伝方式」、つまり少しずつ出していくという「生活設計」を聞かされたまつだったが、その心もとなさを見抜いている。幸せの向こうに、影が見える。そんな13週だった。もう一人、幸せの向こうに影を予感させてくれた人物がいた。竹雄(志尊淳)だ。

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