人々の健康意識が高まり、オーガニック市場が拡大している現在、スーパーマーケットチェーン「ライフ」を運営する株式会社ライフコーポレーションが手がける自然派スーパーマーケット「ビオラル」が注目を浴びています。
プライベートでは、「ビオラル」で買い物をするためにわざわざ電車に乗って出かけるほど愛用している筆者が、今年5月にオープンした「ビオラル 新宿マルイ店」を取材してきました。
駅直結で立ち寄りやすく、カフェも併設
ビオラルは、オーガニック・ローカル・ヘルシー・サスティナビリティをコンセプトに、地球に優しく、全ての人が健康に暮らせることを目指した自然派スーパーマーケット。店名と同じ「BIO-RAL(ビオラル)」というプライベート商品のブランドを持ち、農薬、化学肥料、添加物などを極力使わない商品を企画、製造、販売しています。
新宿マルイ店は、吉祥寺、下北沢に続く、首都圏3号店(※全国では5店舗目)。東京メトロ・新宿三丁目駅に直結している複合施設「新宿マルイ本館」の地下1階にあるので、買い物や仕事帰りに寄りやすくなっています。
231平方メートルのナチュラルモダンな店内で、ビオラル商品をはじめ、有機野菜や食料品、調味料、日用品などが陳列されているほか、デパ地下のように、サラダやお総菜は対面で量り売りをしています。ほとんどのお弁当とお総菜は、店内で作っているとのこと。
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珍しいのは、6種のこだわりの玄米を量り売りしているコーナーがあるところ。お好みの分づき(ぬかや胚芽を残して玄米を精米すること)にしてくれます。
新宿マルイ店の魅力は、「ビオラルカフェ」が併設されていること。店内では、ホットドックやサンドウィッチなどの軽食から、ジェラート、ケーキなども楽しめるようになっています。
オーガニックコーヒーは、驚きの200円(価格はすべて税抜き)。出社前に立ち寄ってテイクアウトするお客様も多いそうです。
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新宿マルイ店の人気商品ベスト3。“しぼりたて”がおいしい!
店長の木邑(きむら)誠さんに、人気商品ベスト3を教えていただきました。
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■人気商品3位:フレッシュオレンジジュース(Rサイズ:300円、Lサイズ:400円)
ビオラルカフェで楽しめる、注文ごとにしぼる果汁100%のオレンジジュース。1杯につき、4、5個のオレンジを使用しているのに、この価格はお得です。使用するオレンジは、季節によって変わり、取材当日はアメリカ産のオレンジでした。砂糖が入っていないので、程よい甘さでオレンジそのもののおいしさが味わえます。
「月間で1000杯売れるほど、人気です」(木邑店長)
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■人気商品2位:「ピーナッツバター」(70g:178円、140g:350円)
店内で挽いた「ピーナッツバター」です。市販のものと比べて、香りが高く、“ピーナッツそのもの”なので甘くないのが特徴。
筆者もこの商品は、店に行くと必ず購入するほどお気に入り。1瓶を購入すると余らせやすいピーナッツバターを70gの量で購入することができ、お手頃価格なのもうれしいです。パンに塗るときはハチミツと混ぜています。
「甘くないので、中華などの料理にも使えます。月間で1500パックほど売れています」(木邑店長)
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■人気商品1位:「国産有機玄米と鮭ハラス塩麹焼きの海苔弁当」(798円)
大きな鮭ハラスがドーンと乗ったお弁当。焼き鮭は、程よい塩加減でふっくら焼きあがっています。脂がのっていて、プチプチとした食感の有機玄米との相性は抜群です。老舗の玉子焼専門店「つきぢ松露」でも使用されている、こだわりの「都路(みやこじ)のたまご」を使った甘めの卵焼きは、ほっこりするおいしさ。
価格はスーパーのお弁当にしてはちょっと高めですが、自分で作るのとは明らかに違う“プロが作った味”がします。
「このお弁当は、吉祥寺、下北沢の店舗でも人気です。私もこのお弁当が一番好きなんです」(木邑店長)
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店長おすすめはアツアツが楽しめる軽食
続いて、木邑店長におすすめの商品を教えていただきました。
■「高知県産生姜汁を使ったジンジャーシロップ 5倍濃縮」(798円)&「有機レモン果汁を使ったレモネードシロップ 5倍濃縮」(698円)
「炭酸で割ってジンジャーエールやレモネードが作れる新商品です。ドリンクコーナーには、すでに炭酸で割ってあるペットボトルドリンクの商品もあります」(木邑店長)
実際に、ジンジャーシロップを炭酸で割って飲んでみたところ、生姜のピリリとした辛みがある大人テイストで、クセになるおいしさでした。原材料も生姜汁(高知産)、砂糖(てん菜・北海道産)、レモン果汁とシンプル。確かに、これから人気が出そうな予感がします。
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■ビオラルカフェの軽食:「BLTサンド」(398円)、「無塩せきソーセージのホットドック」(458円)、「パニーニ(無塩せきベーコンチーズ)」(398円)など
「特にホットドックは、リピートされるお客様が多く、売り切れてしまうこともしばしば」(木邑店長)
あたためてくれるので、アツアツが楽しめます(※テイクアウトも可能)。ちょっと小腹がすいたときに、駅直結のビオラルカフェで身体にやさしい軽食をササッと食べられるのは、便利ですよね。
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ビオラル常連ライターのおすすめは“話題のケチャップ”
ちなみに、筆者が気に入っているビオラル商品は、「ライフプレミアムの赤たまごを使った生のタルタルソース」(398円)と「有機JAS トマトケチャップ」(218円)です。これらはライフでも購入できます。
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このタルタルソースは、揚げ物にかけると、一気に味がグレードアップするのでおすすめです。トマトケチャップは、情報番組『サタデープラス』(TBS系)の「ケチャップひたすら試してランキング」で1位に選ばれたことも。農薬・化学肥料を3年以上使用しない畑で育てられた、完熟有機トマトを使用。トマトのうま味を感じます。
手頃な価格とおいしさが魅力。コロナ禍でオーガニックニーズが加速
ライフコーポレーション広報の土屋裕美さんに、ビオラルの特長や立ち上げ秘話を伺いました。
──いろいろな自然派スーパーがある中、ビオラルならではの強みは何だと思いますか?
「プライベートブランドとして、オリジナル商品が200アイテムほどあることです。ビオラル商品はライフでも販売しているので、291店舗あるライフのスケールメリットを生かして(大量生産できるため)、比較的お買い求めやすい価格になっています」
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──あと、身体にやさしいだけでなく、味もしっかりおいしいのが、魅力です。ビオラルは、自然派スーパーになじみがない人も利用しやすいと思います。ビオラルブランドを作っていく上で苦労した、大変だった点を教えてください。
「2016年に1号店である『ビオラル 靭(うつぼ)店』(大阪府大阪市西区)がオープンしたときは、認知度が低く、自然派食品のニーズも今ほど高くなかったんです。そこから、品ぞろえの見直しや、さまざまな販促施策を行うなど、試行錯誤を繰り返しました。
それまではライフの自然派商品のブランド名は『ライフナチュラル』だったのですが、2020年に2号店の『ビオラル 丸井吉祥寺店』を出店したときに、『BIO-RAL』に変更しました。それで認知度が上がりました」
──スーパーと商品のブランド名を同じにした効果は、大きいでしょうね。木邑店長も「日頃、ライフでお買い物をしているお客様が新宿にいらっしゃったときに、ビオラル専門の店舗を見つけて喜ばれることが多い」とおっしゃっていました。最近は、オーガニックを求めているお客様は増えていると感じますか?
「コロナ禍で一気に加速しました。みなさん、健康を気遣うようになって、身体にいいものとして、オーガニックやヘルシーな商品を求めるようになりました。ライフのお店でもビオラル商品のお問い合わせが増えてきています」
──単なる嗜好品ではなく、「食べたものが身体を作るのだ」と思うと、食べ物にこだわりたくなりますよね。ちなみに、土屋さんの一番お気に入りの商品は何ですか?
「私も木邑店長と同じで、『国産有機玄米と鮭ハラス塩麹焼きの海苔弁当』が好きなんです。しょっぱい鮭は苦手なのですが、これはいいあんばいで、脂がのっていておいしいんですよね」
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◇ ◇ ◇
スタッフの方々も、「国産有機玄米と鮭ハラス塩麹焼きの海苔弁当」が好きなんですね。「鮭弁」はお弁当の定番ではありますが、素材、調理にこだわると、他とは一線を画するおいしさになるのでしょう。
身体にやさしいだけでなく、おいしさにもこだわり、さらに、店内はおしゃれさもある「ビオラル」が、今後ますます店舗を増やし、発展する日も近いかもしれません。うちの近所にも出店してほしい!(笑)
※価格・品ぞろえは取材当時のものです。今後変更となる場合があります。
(取材・文/加藤弓子)
●ビオラル新宿マルイ店
住所:東京都新宿区新宿3-30-13(新宿マルイ本館 地下1階)
電話番号 :03-3354-8131
営業時間 :11:00~20:00 ※ビオラルカフェは平日8:00~、土日祝11:00~
※営業時間は変更となる場合あり
駐車場:157台 ※新宿マルイ提携駐車場共有
★ビオラル商品は、「ライフネットスーパー」「Amazonネットスーパー ライフ」でも、一部、購入できます(エリア限定)