昭和レトロブームが追い風となり、昔ながらの駄菓子は根強い人気で人々を魅了している。子どものころ、好きだった駄菓子は人それぞれ。そこで、全国の10代〜80代までの男女500人を対象に、どんな駄菓子が好きだったかを聞いた。
まず、「駄菓子店に行っていた年齢」を尋ねたところ、約9割が幼稚園から小学生と回答。
当時好きだった駄菓子を聞いたところ、年代によって票が割れた。ランキング2位の「ふ菓子」は50代、60代を中心に投票。7位の「チョコバット」は40代。17位の「キャラメル」は70代、80代も多く、時代を超えて根強い人気を見せていた。
一方、20代、30代となると票はまんべんなく広がっており、駄菓子の選択肢も幅広かったことを示している。
1位 うまい棒……62人
2位 ふ菓子……26人
3位 ラムネ菓子……22人
4位 せんべい……17人
5位 ベビースターラーメン……13人
6位 あられ菓子……12人
7位 チロルチョコ……10人
7位 チョコバット……10人
9位 よっちゃんイカ……8人
9位 わたがし……8人
11位 ヨーグルト……7人
11位 かりんとう……7人
13位 カツ……5人
13位 キャベツ太郎……5人
13位 すずめのたまご……5人
13位 チョコボール……5人
17位 きなこ棒……4人
17位 のしいか……4人
17位 キャラメル……4人
17位 すこんぶ……4人
(367人回答)
1位 うまい棒……73人
2位 チロルチョコ……10人
2位 ラムネ菓子……10人
2位 ポテトチップス……10人
5位 ベビースターラーメン……7人
6位 ふ菓子……6人
7位 かりんとう……5人
7位 よっちゃんイカ……5人
7位 チョコバット……5人
10位 ブラックサンダー……4人
(253人回答)
*全国の10代〜80代までの男女500人を対象にアンケートを実施。「ない」「無回答」などをのぞいた数で集計した。(Freeasy調べ)
駄菓子店での思い出を紹介
では、そんなアンケート回答者の駄菓子店での思い出を紹介しよう。(以下、カッコ内は思い出の駄菓子・年齢・居住地・性別)
最も多かったのは「お小遣いを握りしめて行った」「いつも何を買おうか迷った」という声だ。ただ、握りしめるお小遣いの額は5銭、10円、100円と時代とともに変化していたのも印象的だった。
「小学校のとき放課後、一度、家に帰ってから友達と遊ぶときに立ち寄った」(うまい棒・48歳・神奈川県・女性)
「50円持っていれば、いろいろなものが買えた」(ベビースターラーメン・59歳・富山県・女性)
「100円で何が買えるか考えるのが楽しかった」(チロルチョコ・46歳・兵庫県・女性)
「お手伝いをして、もらったお小遣いを握りしめて行っていました」(64歳・宮城県・女性)
店主との交流を語る人も少なくない。
「おばちゃんが優しかった」(57歳・長野県・男性)
「おばちゃんとよく話したり、友達と訪れていました」(ふ菓子・31歳・東京都・男性)
「おばちゃんがかわいかった」(ヨーグルト・38歳・東京都・女性)
当時の子たちの暮らしが垣間見える回答もあった。
「近所の駄菓子屋さんに友達と行ってテーブルゲームをしていた」(えびせん・51歳・東京都・男性)
「そろばん教室の帰りにお姉ちゃんと行った思い出」(ぬ〜ぼ〜・41歳・青森県・女性)
「甘味がなかなか手に入らない時代、貴重な存在でした」(72歳・佐賀県・男性)
「巡回紙芝居の練りあめが忘れられませんね」(水あめ・78歳・愛知県・男性)
中には「自宅が駄菓子屋でした」(ふ菓子・74歳・新潟県・男性)も。
くじであたりを引いたこと、散財して母に怒られたこと、ガキ大将にいじめられたこと……、十人十色の駄菓子店事情が垣間見えた。その思い出は色あせず、おのおのの心の中で生きているのだろう。
(構成・文/当山みどり)