被災中、夫婦2人で笑い合えた瞬間
ストックしていたわけではないが、たまたまあって助かったものが、
「初めての経験で何も準備してなかったのですが、いつも食べているドライフルーツがあったのはよかった。そのせいか便秘になりませんでした」(群馬県・33歳)
ドライフルーツは生のときよりも食物繊維が10倍くらいに増える。便秘解消効果が期待できる。
非常食といえば真っ先に浮かぶのが乾パンなのだが、
「防災セットに入っていた乾パンを出したら、年寄りは固いと言い、子どもにはまずいと却下。レトルトのおかゆと、子どもが大好きなビスコは、用意しておくといいと思います」(大阪府・52歳)
子どもには食べ慣れたお菓子を用意しておきたい。また大人も──。
「心が壊れそうになったとき、夫婦で羊羹(ようかん)を食べて、その瞬間だけでも2人で笑い合えました。5年保存のきく羊羹でした」(北海道・45歳)
「東日本大震災のとき、買い物も行列の末に1人10品まで。甘いものも欲しいけれど、買えません。でも甘いものは大変なときほど食べたくなります」(秋田県・54歳)
おいしいスイーツは精神的なストレスを軽減してくれるので、防災用にぜひ備えておきたい。
忘れてはならないのが、乳児用の液体ミルク。
「精神的ショックで母乳の出が悪くなってしまい、赤ちゃんがどうなるのかととても不安でした。今は水やお湯がなくても液体ミルクがあるから便利ですよね」(大阪府・31歳)
また、電気が止まっていちばん困ったのが、モバイルの充電ができなくなってしまったことだと、多くの声があがった。
「最新情報を知るのも、家族と連絡を取り合うのもスマホだったのに、充電ができず困りました。知人の車から充電させてもらいましたが、災害時に情報を取得できないと災害弱者になってしまうと身をもって実感。それからはモバイルバッテリーを2台持っています。スマホも常にフル充電しています」(熊本県・45歳)
電気、ガスなどライフラインが止まったときに役に立ったものは何なのか。