ファンは育ての親
拾ってもらった!

 コロナ禍で迎えることになったデビュー30周年。振り返っていちばんに思うことは、ファンへの感謝だと言い切る。

「もう一も二もなく、“ファンのあなたにありがとう!!”なんですよ。僕のエンタメ人生の生みの親である所属事務所のアミューズにはもちろん感謝ですが、育ての親は、まぎれもなくファンのみなさまなわけで。ライブだってお客さんが減っていったら単純に開催できなくなるわけですからね。

福山雅治 撮影/廣瀬靖士

 デビュー当初は、音楽的タレント(才能)ってものがほとんどない、気持ちはあるけど腕がない状態。ファンのみなさんは慧眼だったんでしょう。きっとこの人は、いつか何かになるんじゃないかと予感して応援してくださっていたのかもしれないし。そういうファンのみなさまの支えによって、僕自身が音楽的、技術的な向上をしていくための時間の猶予を与えていただいたわけですね。ファンのみなさんに拾ってもらったっていう。それに尽きますね

 30年間、アーティスト、俳優として、第一線で活躍し続ける福山が大切にしていることとは――。

人って変わると思うんですよ、見る側も見られる側も。もちろん変わらないところもありますけど、趣味とか好みとか多かれ少なかれ日々変化していく。だから、そのときそのときの感動や今、何に自分が興奮しているのかを自分でわかっていることが重要。それは音楽もそうだし、映画やドラマもそうだけど、そのときどきにいいと思ったものを自分なりに昇華して表現していきたい。

 これは自分らしくないからやめておこうということも、もちろんありますけど、基本は“いや、それはないんじゃないの?”って、こちらが驚くような斜め上からの新しいオファーを受け続けられたら、と思っています。どういうことかというと、そのオファーをくださった人たちにとってみたら、まだ見ていない新しい福山が見たいって思ってもらえてるわけで。

 例えば“夜の帯のキャスターをやりませんか?”みたいな話がきたら“いやいや、できないですよ”ってなりますけど、それくらい意外なオファーが来ると……とてもうれしいです(笑)。エンターテイメントというのはキャリアを重ねてくると、先入観やイメージが固定されがちなので、この人と仕事したいなとか、この人のこういうところを見たいなとか、思われ続けたいですよね。そういうふうに求められ続けたら、エンターテイメントの仕事をしている人間にとっては幸せですよね」

 20代のころから変わっていない、現状に甘んじないチャレンジする姿勢こそが、福山雅治の輝きの源なのだろう。

12・27オンラインライブ開催!

「コロナ禍で僕も非常にいろいろなことを迷い、不安になったし、心配事が絶えない1年でした。この冬も気をつけて日々を過ごしていかなければいけないですが、少しずつエンターテイメントやスポーツの出番が来ていると思うんですね。

 デビュー30周年がスタートするキックオフライブは急きょ内容を変えて無観客で開催したり、故郷・長崎は稲佐山で開催しようとしていた野外ライブや、全国ツアーもすべて来年に延期になってしまいました。だけど、みなさんとこの1年を過ごしてきたことをかみしめながら、いろいろ大変だけど生きていこうよ、と。そして来年は必ずやライブで会おうね、と。そういう前向きな気持ちになれるようなオンラインライブ(12月27日)を、アルバム『AKIRA』をもって表現しようと思っています

 来年はきっとよくなることを信じて。“生きていれば何とかなる”という言葉がありますけど、この時代をともに元気に生き抜きましょうね!」

奇跡の51歳! 秘訣は筋トレと検査

「外側はもちろん老けていきますけどね(笑)。筋肉をちゃんとつけておけば、わりと元気でいられるので、週に1回はジムに行ってウエートトレーニングはしています。あとはジムの中で走るくらいですね。それはもう20年くらい続けてます。代謝のいい身体を維持することによって、内臓も脳も活性化するので、トレーニングは続けたいと思っています。思考的にもクリアでいること、身体的にもすっきり動ける状態にしておくことは心がけています。あとは検査ですね。“もう来ないでください!”って言われるぐらい行きますから(笑)

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  ニューアルバム『AKIRA』/表題曲はじめ『心音』『革命』『始まりがまた始まってゆく』の初音源化など全17曲を収録(12月8日発売、通常盤:3300円税込み、ユニバーサルミュージック)

(取材・文/井ノ口裕子)

(週刊女性2020年12月22日号掲載)