人生は何が起きるかわからない、すべては自分次第

──40歳、50歳って守りに入る人が多いと思うんですけど、思い立ったらすぐ行動するって大切ですね。

「やりたいことをやってみるのはいいことだと思います。でも、それは私にとってはですけどね(笑)。石橋をたたいて渡る慎重派の方には受け入れられないかもしれないので、すべての方にオススメできないですけど、私はやった後に何があるかと言ったら充実感なんですよね。

 やってみないとわからないし、とにかくやってみる。悔いを残したくないんです。50歳でNSCに入るときも、“このままで自分の人生、いいんやろか”と思ったし。そこからは“第二の人生、何でもやってみよう!”という気持ちになりました」

──「やらない後悔よりも、やって後悔したほうがまだいい」と?

私、ひとつも後悔してないですよ。すべては、あのときがあったから今につながってると思っているんです。しんどいこともツラいことももちろんありますけど、それがなかったら今はないんやし、自分にとっては悪いことだと思っていたことでも、あれがなかったら今の自分はないって思えるので

「しんどいこともツラいことももちろんありますけど、それがなかったら今はないんやし、自分にとっては悪いことだと思っていたことでも、あれがなかったら今の自分はないって思えるので」 撮影/吉岡竜紀

──そのとき失敗や挫折だと思っても、いま振り返ってみたらすべてが糧(かて)となっていたということですね。

「そうです。挫折と思ったら挫折ですけど、挫折と思わず続けている間は挫折じゃないなって思います。だって挫折って言われたら私、短大の就活で第一志望の会社に落ちてますからね(笑)」

──今となってみれば、落ちたおかげで女優として活躍されてるわけですし。

第一志望の会社に入社してたら、素敵な人と結婚してたかもしれへん(笑)。人生は何が起きるかわからない。すべては自分次第。決めるのは自分やなと思います

「挫折と思ったら挫折ですけど、挫折と思わず続けている間は挫折じゃないなって思います」 撮影/吉岡竜紀

(取材・文/花村扶美)

《PROFILE》
たけはら・よしこ ◎1960年2月10日、B型。短大卒業後、証券会社に就職。その後、派遣会社や裁判所の臨時事務官を経て、2010年NSC大阪校へ入所。2016年、間寛平さんが座長を務める「劇団間座」に参加。2017年、映画『カメラを止めるな!』で映画デビュー。以後、ドラマ『ルパンの娘』『探偵・由利麟太郎』、映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』『最高の人生の見つけ方』『閉鎖病棟-それぞれの朝-』『あの頃。』『劇場版 ルパンの娘』『老後の資金がありません』などに出演。
Instagram:@donguri.lucky
Twitter:@YoshikoTakehar1

●公開中の出演作品
映画『劇場版 ルパンの娘』公式サイト
https://lupin-no-musume-movie.com/
映画『老後の資金がありません』公式サイト
https://rougo-noshikin.jp/