デキる店員は〇〇について説明してくる

 本題に戻ります。

 つまり、「本当にデキる店員」は、「自分が買う気になったとき、振り返ると、自分に背中を向けて棚の整理をしている店員」ということになります。

 これ、知っていて意識していると、なかなか面白い。

 店内で商品を選び終わって振り向くと、結構な確率で商品棚を整理している店員さんがいて、「おぬし、デキるな」なんて思ってしまいます。

 逆に、自分が買う気になっているのに、ヒマそうにしている店員が、それにまったく気がつかないようなお店は、デキる店員がいない店ということになります。

 最後に、もう1つ。

 デキる店員は、自分が売っている商品について、メリットだけでなくデメリットについてもよく知っています。そして、そのデメリットをお客様にしっかりと説明するそうです。

 そうやって、デメリットまで説明することで、クレームの芽をあらかじめ摘みとるだけでなく、お客様から信用を得るのです。

「この商品は少し電気代が高くなるのが唯一の欠点です。もし、電気代を気にされるなら、〇〇の機能はついていませんが、あちらの商品がおススメです」

 聞いてもいないのに、そんな説明を自分からしてくる店員がいたら、それは間違いなく「デキる店員」です。

 そんなわけで、本当にデキる店員は「買いたくなったときに自分の後ろにいて、メリットだけでなくデメリットについても説明してくれる店員」といういうことになります。

 今度、家電量販店や衣料品のお店に行ったときは、ぜひ、意識してみてください。

(文/西沢泰生)