日本テレビのかつての人気番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』(以下、ウルトラクイズ)。一般視聴者である挑戦者が、アメリカ大陸を横断しながらクイズをやり、残った2人がニューヨークで決勝を行うという番組です。
第10回ウルトラクイズで決勝まで行かせていただいた私の体験から、これまでに3回、ウルトラクイズ裏話をお伝えしてきました。
●第1弾:伝説の『アメリカ横断ウルトラクイズ』、砂漠を歩いて帰るなど、罰ゲームの“裏側”
●第2弾:「会場付近で3時間待機」「本番前はずっと目隠し」、『アメリカ横断ウルトラクイズ』準優勝者が明かす収録の“謎”
●第3弾:伝説の番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』に台本はあったのか!? 準優勝者が語る“撮影秘話”
今回は、その第4弾。まさに番組の舞台裏での話、ニューヨークに到着した日に起こった事件についてです。
念願の地、ニューヨークへの移動日に事件が発生!
私にとって「ウルトラクイズでニューヨークに行く」ということは、第2回のウルトラクイズの放送を見て以来、ずっと夢に見てきたことでした。
かつて毎週木曜日に日本テレビ系で放送していた『木曜スペシャル』という番組で、第1回の放送を見たときに、「なんてすごい番組なんだ」と思いました。しかし、そのときはまだ、とんでもないスケールの特別番組を見たという思いだけだったのです。
なぜなら、まさかその番組が、紅白歌合戦のように毎年1度、定期的に放送されることになるとは思っていなかったから。
しかし、第1回の放送の翌年。第2回のウルトラクイズが放送され、なんと来年も放送されるというではありませんか。
もともとクイズ王にあこがれてクイズ番組を見るようになっていた私。当時、高校生だった私にとって、「いつか、ウルトラクイズに出てニューヨークに行く!」ということは、オーバーに言えば「人生最大の夢」くらいに大きなもの(当時は本当にそれくらい憧れました)になったのでした。
そんな私ですから、第10回のウルトラクイズで、「ここで勝てばニューヨーク」という、最後のチェックポイント・ナイアガラでの「通過クイズ」(3点とると、通過用のクイズに挑戦できて、そこでの早押しクイズに正解すると突破)に勝ち、ニューヨーク行きを決めたときは、天にも昇るような気持ちでした。
クイズを終えて挑戦者用のバスに戻ったとき、たった1人になった寂しさはありましたが、バスはそのまま空港に向かい、感傷に浸る間もなく、夕方にはニューヨーク入りしたのを覚えています。
空港からはバスでホテルまで移動。
まさか、ここで事件が起こるとは思ってもみませんでした。