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人生100年時代。今や日本人のおよそ半分は50歳以上です。「NEOFIFTY」では、これから50代を迎える人にとって、その先にある老後が「終活の始まり」ではなく「新しい人生がもう一度始まる」と思えるように、素敵な生き方をしている人たちの言葉を紹介していきます。

NEOFIFTY -新50代の生き方-

あばら骨が折れてもライブ! バンドに命をかける『怒髪天』増子直純さんが「孤独を感じる50代」にアドバイス

SNSでの感想
『怒髪天』のボーカル・増子直純さん 撮影/吉岡竜紀
目次
  • 孤独な人が多い50代。友達関係をつくるには?
  • バイトしてもバンドを続ける覚悟
  • あばら骨が折れてもライブ。コロナ禍でつらいのはファンが歌えないこと
  • 50代はちょっと無理だと思うことに挑戦したほうがいい

 唯一無二の存在感を放つロックバンド『怒髪天』のボーカルでありフロントマンを務める増子直純さん。近年は俳優業やテレビ番組のコメンテーターなどジャンルにとらわれない活躍をしています。

 インタビュー第1弾(記事:自衛隊、実演販売、雑貨屋店長などを経験し、40代後半で初の武道館ライブ。『怒髪天』増子直純さんのバンド人生)では、ヤンチャだった子ども時代から、上京しバイトをしながらバンド活動を続けて、40代での初・武道館ライブに至るまでを振り返ってもらいました。今回は、人生経験豊富な増子さんに、50代の生き方について熱く語ってもらいます。

孤独な人が多い50代。友達関係をつくるには?

──ネットニュースなどで、たびたび「50代の男性は友達がいなくて孤独である」という報道がされていますが、同世代の増子さんはどのように感じていますか?

50代と言わず、40代ぐらいから友達がいないという悩みを聞くけれど。そんなのバンドやればいいんだって! ほとんどの悩みってバンドやることで解決するのよ。メンバー募集して、そしてバンドやる。もうこんな楽しいことないから!

──バンドってどういう部分が楽しいんでしょうか。

もうバンド最高だよ。友達もできるし、目標もできるし喜びも得られる。楽器だってどんどんうまくなるんだから、すごく面白い

──怒髪天のメンバーは、仲がよさそうですよね。

仲がよくないとやっていけないよね。もうかりもしないから(笑)。今までメンバーに対してすごく厳しくする部分があったんだけど、ある時、気づいたよね。“もうこいつ50だし、俺が言うことじゃねぇな”っていう。付き合いが長いと、若い頃から関係性が変わらないからね。でもお互いにいいおじさんだから、許容できるようになってきたよね

怒髪天は1984年に札幌で結成され、1988年から現在のメンバーで本格的な活動をスタート。左からドラムの坂詰克彦さん、ベースの清水泰次さん、ボーカルの増子直純さん、ギターの上原子友康さん

──増子さんは同年代のミュージシャンとも、仲がいいですよね。

「そうだね。ジャンルも違えば、活動してきた環境も違うけど、みんなそれぞれ同じ時代を戦ってきた戦友でもあるからね

──人間椅子のノブさん(注:『人間椅子』のドラム・ナカジマノブ)が昔やっていたバンドと怒髪天が対バンした時に、ノブさんのホテルの部屋に一緒に泊まったという話をされていたことがあるのですが。

「まだ、札幌にいた頃かな。当時、彼がやっていたバンドが函館にツアーに来た時に、俺らが対バン相手だったんだよね。冬だったんだけれど、俺らはホテルに泊まるお金もないから車中泊でいいやと思ったら、すごく寒かったんだよね。そうしたら彼が心配してホテルの部屋に泊めてくれた。すごい恩だなって思った。あのままだったら死んでいたからね(笑)

──ノブさんが、その時のことを増子さんが覚えていてくれて、怒髪天の武道館ライブに招待してくれたと話されていたのですが、増子さんはすごく義理堅い人なのだなって感じました。

「なかなか今の時代じゃないよね(笑)、死ぬかもしれないなんて。ライブが終わった後にホテルを取らないってことは何度もあったからね。ただあの時は想像以上に雪がすごかった(笑)。いまだにその頃に対バンしたバンドのメンバーとは、付き合いがあるよね」

──怒髪天ファンにとってはおなじみなのですが、『ソウル・フラワー・ユニオン』のキーボードの奥野(真哉)さんが、毎年12月24日になると彼女と間違えて増子さんに「早く会いたいなあ」とメールを送ってしまい、増子さんが「帰ったらのもうぜ」と返信されたという逸話をTwitterで投稿されていますが……。

どういう名前で俺のこと登録しているんだよっていう(笑)。毎年クリスマス前になると、奥野から俺に“(Twitterに投稿用の)新しい写真ある?”って連絡が来るんだよ(笑)

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