──いろいろなことを経験されていますが、増子さんが今後やってみたいことってありますか?

「やってみたいことね……。いい曲作っていいライブをやるのが最優先。それ以外だと、舞台やったりとか、芝居やったりは面白いよね。芝居の場合はOKラインが自分では判断できなくて、自分が“よしっ、できた”って思っても“もう1回お願いします”って言われたりするからね。そういうのが面白いよね

増子直純さん 撮影/吉岡竜紀

50代はちょっと無理だと思うことに挑戦したほうがいい

──では、50代の読者の方達に何かメッセージはありますか?

やっぱり、バンド結成かな(笑)。ゼロから1を作るっていう面白さ。なんにもないところから1個作る面白さって、奇跡に近いよね。それはみんなバンドやれば経験できると思うけどね(笑)」

──ほかにも、挑戦したほうがいいこととかありますか?

俺なんて50代になっても知らないこと山ほどあるよ。だから50代こそ、自分にはちょっと無理かなと思うものをやったほうがいいと思うよ、マジで。ハードルが高いというか、楽にできそうなものじゃないほうがいい。バイク乗ってみるとかもいいよね。

 あとは身の回りのものを全部、自分が納得のいく好きなものでそろえてみる。それがやっぱり理想だよね。靴はこれ、紅茶はこれ、みたいに、1つずつこれまでの知識と経験で“自分の好き”を決めていくっていう作業は楽しいね。例えばソースはね、名古屋の『コーミソース』っていうのがすごくうまいよ。そうやって1つ1つ見つけていくと物にも愛着わくし、楽しいよね。やっぱり身近なところから生活を楽しんでいけるといいよね」

増子直純さん 撮影/吉岡竜紀

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 撮影から取材まで、ずっとしゃべりっぱなしで取材班を笑わせながらも元気づけてくれる増子さん。ドラマや情報番組に出演しても、増子さんの本質が音楽活動にあることは変わりません。いつまでも歌い続けていく姿に、ファンも勇気づけられています。

(取材・文/池守りぜね)

〈PROFILE〉
増子直純(ますこ・なおずみ)
1966年、札幌市出身。怒髪天のボーカル。一度見たら忘れられないエモーショナルなライブスタイルと、その真逆をいく流ちょうなMCが混在するステージは圧巻。その気さくなキャラクターで「兄ィ」の愛称で親しまれている。過去、ゲーム専門誌ファミ通で連載コーナーを持つほどゲームへの造詣も深く、また、お宝鑑定団へ出演するほどの生粋のヘドラコレクターでもある。楽曲提供、TVCM、映像/舞台作品出演も積極的に行うなどマルチに活躍中。

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