フムフムな発見2:ゴキブリは、実は汚くない
──ゴキブリは汚いというイメージがありますが、実際にどれくらい不衛生なのでしょうか?
「研究用に飼育しているゴキブリは純粋培養された虫ばかりなので、体に食中毒菌などが付着していないし、ぜんぜん汚くないんです。だから素手で触っても問題ありません。
一般家庭にいるゴキブリは、排水管の中をつたってきたり、家の中でもほこりがたまっている隅のほうを歩き回ったりするので、そのときに食中毒の原因になるサルモネラ菌など、いろんなバイ菌を体にくっつけて来るんです。きれいに洗った食器を食器棚にしまっても、その上をゴキブリがはったり、ゴキブリが運んできたバイ菌が食べ物に落ちたりすると、それが原因で下痢になったり食中毒を起こしたりすることがあります。だからゴキブリは害虫と呼ばれるんです」
──漢方薬になっているゴキブリもありますが。
「はい。煎じてお茶みたいに飲むこともあるそうです。ここ何年かは昆虫食がブームになっているので、ゴキブリでたんぱく質を補給できるのではないでしょうか。弊社は昆虫を使った漢方や昆虫食を製造していないので、はっきりとしたことは申し上げられませんが……」
──生物飼育室を拝見すると、ゴキブリの漢方薬が展示されていますが?
「ゴキブリを使った漢方薬もありますよという意味で、他社さんが作った漢方薬を展示させてもらっています」
フムフムな発見3:ゴキブリは泳げる?
──ゴキブリは排水口からも出入りするという話ですが、水の中でも泳げるんですか?
「泳ぐと言っても犬かきみたいな泳ぎ方です。体に油があるから水には浮きますけど、水泳選手のように深く潜ることはできないですね。
排水管を通っていろんな場所に移動しますが、基本は水のないところをはってきます。排水管の中でも水が流れていないところを選んだり、壁をつたって家の中に侵入してきます」
──玄関から入ってくるゴキブリもいますよね。帰宅して玄関のドアを開けた瞬間に、割り込むようにゴキブリが先に入っていったことがありました。
「わずかな隙間があれば、ゴキブリはどこにでも侵入できます。なので、なるべく隙間は埋めておいたほうがゴキブリの侵入を防げるでしょう」