挑戦を終えたときの心境は? “真のイケメソ”とは? 独占インタビュー
ようやくくまモンの仕事も終わり、控室を直撃した。
そうっとのぞくと・・・テーブルの上のパンに手が! 次の瞬間、ハッと振り向いたくまモン、何事もなかったかのように「どうぞ入ってくまさい」と手招きしてくれた。食べようとしていたのに申し訳ない。
どうしても聞きたいことがあった。なぜコンテスト挑戦を途中で終わりにしたのか。苦渋の決断はいつ?
くまモンは、う〜ん、う〜んと頭を抱えた。考え込むそぶりも。それほど悩んだということらしい。
チャレンジしている時期が、とても楽しかったのだという。だが毎日、同じように、いや、もっとがんばっている男の子たちの姿も目に入っていた。いつしか心の中で「このままでいいのかモン」という疑問がわいたそうだ。でも、みんなに応援してもらって「てっぺん」を目指すのも楽しい。だからこそ苦しんだし、葛藤にさいなまれた。それでも日に日に、自分の行くべき道が見えてきたそうだ。
「やっぱり応援に回ったほうが、ボクらしいような気がしたモン」
「だってボク、しあわせ部長だモン。みんなにハッピーとサプライズを届けるのがお仕事だモン!」
悩み抜いたくまモンだが、その思いから、「応援に回る」と決めた。そして冒頭に載せたように、自ら決意表明のコメントを出したのだ。応援してくれた人たちへの感謝を込めて。
「本当に本当に楽しかったモン。応援してくまさった方たちには、感謝しかなかモン」
くまモンは何度も何度も、そのことを伝え続ける。『SHOWROOM』生配信をしているときの応援コメントがすごく力になったこと、コンテスト用に投稿した画像や動画に、毎日コツコツと“CHEER”(投票)を送ってくれた人たちがいたこと。TwitterなどSNSにも、“いいね”や励ましの言葉がたくさん届いたこと。それがうれしくて、そして、そういうみんなを喜ばせたくて、この5か月、走り続けてきたこと。
イケメソを目指して、筋トレに美容にとがんばった。そして、1万5000人を超える応募者の中から、BEST75に入った。
てっぺんを目指していたけれど、「がんばる人を応援しつづける」のは、くまモンの使命でもある。熊本地震のときも、人吉球磨地域の令和2年7月豪雨災害のときも、そうやってくまモンは常に人に寄り添ってエールを送り続けてきたのだ。
「コンテストにエントリーして、応援してもらううれしさに改めて気づいたモン!」とも言う。だからこそ、コンテストチャレンジは終わらせてもいい、と思ったのだろう。
その後、JUNON編集部から、“くまモンの頑張りを見て、ご提案があります。これからは「応援大使」として、候補者のみんなを応援してくれませんか?”と手紙が届いた。それを快諾し、BEST30お披露目記者会見へのゲスト出演が決まったのだ。お便りを受け取ったとき、くまモンは大喜びで、興奮のあまりくしゃくしゃになった手紙を、動画や写真で披露した。
「これからも真のイケメソを目指す」
そう宣言したくまモン。「くまモンが考える、“真のイケメソ”ってどういうタイプ?」そう聞くと、くまモンは自信満々に自分自身を指さした。・・・え?
(取材・文/亀山早苗)