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「フィリピンで一番有名な日本人」Fumiyaが六本木にカフェをオープン! 両国の懸け橋になろうと思ったワケ

SNSでの感想
帝国ホテルのベルマンからフィリピン留学、YouTuber/タレントとして現地で一躍有名になったFumiyaさん。そんな激動の人生を送ってきた彼が、この度、六本木にカフェをオープン! その真意とは? 撮影/山田智絵
目次
  • フィリピンの人たちが直接会えたり、フィリピンが好きな日本の人たちが集まれたりする場所を
  • 飲食店の経験ゼロ。だからこそ、あらゆることに柔軟に対応できる
  • クラウドファンディングの成功と失敗
  • フィリピンと日本をつなぐリアルの場として

 フィリピンの国民的リアリティー番組出演をきっかけに、「フィリピンで一番有名な日本人」と称されるほど現地でスターになったFumiyaさん。YouTubeをはじめとしたSNSプラットフォームで主に活躍し、総フォロワー数は約600万人。そんなFumiyaさんが2022年8月、東京・六本木にフィリピンカフェ「KAPE TAYO TOKYO」をオープン。「フィリピンと日本の懸け橋になる」ことをコンセプトに、在日フィリピン人の憩いの場として、あるいはフィリピンが好きな日本人の集まる場として注目を集めている。なぜ彼はカフェを始めようと思ったのか。どんなカフェなのか。その想いとオープンまでの経緯を聞いた。

フィリピンの人たちが直接会えたり、フィリピンが好きな日本の人たちが集まれたりする場所を

 フィリピンと聞くと、なんとなく、バナナやココナッツ、ヤシの木や海などを想像する人が多いかもしれない。もちろんそういった面もあるのだが、近年のフィリピンは都市部での経済発展がめざましい。たとえばマニラのBCG(ボニファシオ・グローバル・シティ)エリアには高層ビルが立ち並び、ショッピングモールや洗練された飲食店などが整備された大都会になった。そんな最先端のフィリピンの雰囲気を東京・六本木で感じられるのが、「KAPE TAYO TOKYO」だ。白とグレーを基調とした落ち着いた店内は、ステレオタイプのフィリピンとはだいぶ雰囲気が異なる。

スタイリッシュでモードな店内♪ 提供/KAPE TAYO TOKYO

 この店のオーナーは、「フィリピンで一番有名な日本人」こと、クリエイターのFumiyaさん。フィリピンでの芸能活動を経て、現在は「フィリピンと日本の懸け橋になる」ことをミッションに、フィリピンと日本の両国で活動している。

「昨年、会社を立ち上げて、フィリピンと日本の懸け橋になることをテーマに活動してきました。主にSNSを通してフィリピンの人に向けて情報発信をしていて、デジタルでの活動はできていたけれど、それをアナログでもやりたい気持ちがあって。そこで、フィリピンの人たちが直接会えたり、フィリピンが好きな日本の人たちが集まれる場所を作れたらいいなと思い、カフェを始めることにしました

 なぜ、カフェだったのだろうか? こんな話がある。コーヒーのあるところには人が集まる、人が集まると情報が集まる、そうしてその情報を集めたものがメディアになる。一説によると、メディアの起源はコーヒーにあるらしい。そんな話を知人から聞いたFumiyaさんは、「これだ」と直感した。

「翌日にはフィリピン料理店の人に相談しに行って、その翌日には物件の内見をしていました。やりたいと思ったらすぐ行動するタイプなんです

飲食店の経験ゼロ。だからこそ、あらゆることに柔軟に対応できる

 飲食店の経験はなかった。メニューの選定も、値段設定も、仕入れや仕込みの仕組みもわからない。ただ頭にあるのは「フィリピンと日本の懸け橋になる」というコンセプトだけ。まったくの素人だったから、周囲からは心配の声も多かったという。しかしFumiyaさんは「知らないからこそ飛び込める強さもある」と語る。

熱を込めてたくさん話していただきました! 撮影/山田智絵

「たとえば、カフェならどう回転率を上げるかが課題とされますよね。数百円のコーヒー1杯で何時間もいられたら経営が厳しくなると。でもフィリピンにはフレンドリーな人が多いので、新しいお客さんが入ってきたら、自分から相席したり席を譲ったりするんです。だから効率よく席が埋まっていくんですね。オープンしてから今のところ、実際にそんなふうに回っています。でも、実は、そんなことはオープン前には見込んでいませんでした。やってみなければわからなかったことです。僕は、知識や情報に左右されて動けなくなることが怖いと思っているんです。だから、たくさん忠告されたけれど、“なるほど、日本だとそうなるんだ。じゃあフィリピンだったらこれができるよな”というふうにポジティブに転換して受け止めました

「KAPE TAYO TOKYO」の看板メニューは「パン・デ・サル」というパン。フィリピンでは朝食としてよく食べられている。これですら、オープンするまで主力になるとは予想していなかった。

「びっくりするくらい売れるんです。テイクアウトで60個買っていく人もいました。あまりにも売れるので、もうこの店はパン・デ・サルを中心にしていこうと、オープン数日後に決めました。こういった柔軟性も、もともとは素人だったからこそできたことだと思っています

 つまり、飲食店としてどうしても売りたいこだわりの商品があるというより、あくまでも「フィリピンと日本の懸け橋になる」ことが目的なわけだ。フィリピンを通して「KAPE TAYO TOKYO」に人が集まって交流し、情報が蓄積され、ある種のコミュニティスペースになれば──そんな構想を描いている。

 目的が明確だからこそ、柔軟な対応ができる。パン・デ・サルを主力メニューにしたこともそうだし、そのパン・デ・サルにも日々改良を加えて、日本人が好みそうな新商品を開発している。現地ではプレーンのパン・デ・サルをコーヒーに浸しながら食べることが一般的だが、「KAPE TAYO TOKYO」では、チョコレートを中に入れたり、うにバターを乗せたりする。中にチキンアドボを入れた「チキン・アドボ・パン・デ・サル」は一番の人気メニューになった。こうしたアイデアには、フィリピンに縁がある人ほど驚くという。

朝食やおやつの定番「パン・デ・サル」。KAPE TAYO TOKYOでは、プレーン、チョコレート入り、うにバター乗せ、フィリピンの煮込み料理「アドボ」入りと種類も豊富 撮影/山田智絵

 あるいは、「レチェフラン」というフィリピンの濃厚なプリンをひと切れのケーキのようにカットして提供したり、「お米が食べたい」というリクエストに応えてグリーンカレーをメニューに組み込んだりもする。「カレーを食べたい人に無理やりラーメンを食べさせるのは違うと思うんです」とFumiyaさんは言う。

フィリピンのプリン「レチェフラン」。濃厚でチーズケーキのような味わい! 撮影/山田智絵

「今はパン・デ・サルが主力だけど、もしすべてのお客さんが“パン・デ・サルはもういらない。ラーメンが食べたい”って言い出したら、僕たちはラーメンを出すと思います。そんなふうに変化していくつもりで、それができることが僕たちの強みだと思っています。自分たちの芯を持ちつつも、目の前にいる人たちが喜んでくださることが一番ですから

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