必殺技を次々と! 筋肉を強化するには・・・?

 それにしても、くまもとマスクはどこから来たのか。これもウワサなのだが、くまモンの活動拠点である「くまモンスクエア」の地下に、極秘のプロレスラー養成施設があるとか。くまもとマスクは、くまモンの到着が遅れると連絡を受けて、ひそかに地下施設を抜け出してきたらしい。

「ふっふっふ、地上に立った今、私のちからをたっぷり見せるくま!」

 そもそも、くまもとマスクは過酷な鍛錬の末に、どんな攻撃にも耐えうる究極のボディとテクニックを身につけた、初代くまモンランドヘビー級チャンピオンなのだそう。

 さっそく、その技術を披露してくれた。

「ヒップアタッくま!」

「火の国ラリアート」

「モン絶武者返し」

 そしてなぜかスキを見ては繰り出す、「シャイニングウィザード!!」

「くらえ、ヒップアタッくま!」
「吉岡選手、覚悟するくま! 火の国ラリアート」
何度も繰り返すシャイニングウィザード!! もしかして、いちばんのお気に入り技?

 吉岡選手とはすぐに意気投合したようで、さらに技術を磨きたいと技の伝授を懇願していた。

「すごいよ」「うまい」「そうそう、そんな感じ」

「マシンガンヘッドバット」を丁寧に教えた吉岡選手、ほめ上手である。くまもとマスクも必死についていく。

 さらにくまもとマスクは、吉岡選手の筋肉をなでなでしながら、羨望と敬意のまなざしを向けて質問。

「どうやって訓練すれば、こういう筋肉ができあがるのかモン? じゃなくて、できあがるくま?」

「うーん、とにかく毎日、栄養のあるものをたくさん食べて、一生懸命トレーニングを重ねるしかないかなあ」

「どのくらいでこういう筋肉になれるくま?」

「3年・・・かな」

「さ、3年・・・3年もかかるくま・・・」

 くまもとマスク、ばったり倒れた。だが直後に立ち上がり、「やってやるくまー!」と雄叫びを上げた。

「ちなみに、後ろ姿はこんな感じだくま。どうくま? イケてるくま?」