うつ病を経て気がついた、SNSでの「ゆうこす」のあり方
──ゆうこすさんご自身は「SNSがしんどい」と感じたことは、なかったのでしょうか。
「YouTubeなどでも公表しているのですが、アンチをきっかけにうつ病になって、SNSから離れていたことがあります。私に対する攻撃だけであれば、無視したり、明るく対応したりすることができるのですが、そのときはアンチが私のファンを攻撃していたんです。私もさすがにそれは無視ができなくて……。
SNSって顔が見えないじゃないですか。だから、相手の表情や声の温度感から言葉のニュアンスを読み取ることができない。暴力的な言葉があると、それをそのまま自分の心で受け止めてしまいやすいんです。当時の私もまさにそんな状態でした」
──うつ病を経験して、SNSの世界に戻ることができたのはどうしてだったのでしょう?
「SNSをお休みして、心が元気になってきたときに、この経験を多くの方に伝えたいと思ったからです。うつ病になったときにどんな状態だったか、回復するまでにどんなことをしたのかなど、私の経験を発信することで、参考になったり、救われたりする方もいると思ったんです。そういう思考に自分で気づいたとき、根っからのインフルエンサーなんだなと感じましたね。当時はつらかったですが、今振り返れば今後の自分の糧になる経験をしたなと思います」
──今後の自分の糧とは?
「改めて、SNSとの向き合い方を身をもって学べました。やっぱり、SNSって人に言葉や想いを届けるツールだから、感情が過剰に動いているときに使うものではないなと思って。例えばトークショーなどで、壇上にいる芸能人やインフルエンサーがめちゃくちゃ泣いていたり、怒っていたりしたらおかしいですよね。人前に立つプロとして、ありえない態度です。
私自身もインフルエンサーとしてSNSで発信していくなら、スマホを置く時間や休憩時間を大切にして、感情をフラットな状態に戻すことは意識しないといけないと感じました。
あとは怒りをまき散らしながらSNSで絡んでくる人に対して、自分自身も怒りながら返事をすることは、あまりにも無意味だなと改めて思いました。キャッチーにポップに、あなたの意見に“agree(同意)はできないけど、understand(理解)はできるよ”という態度で自分の意見を伝えていくことが大切だと気づくことができました」