これからもファイヤーナイフダンサーとして生きていく
ジンLEONさんもエディ勇人さんも地元はハワイアンズがある福島県いわき市。ここでファイヤーナイフダンスショーを観て感動して、ダンサーを志したという。
ダンサーとして印象に残っているエピソードを聞くと、ジンLEONさんは東日本大震災を挙げた。
「3月11日はちょうどハワイアンズのお昼のショーが終わって休憩をしていたんですけど。ものすごい揺れでした。その後はお客さんを避難させたり、食事や布団を運んだり。日が変わるころに自宅へ戻りました」(ジンLEONさん)
その後しばらく、ハワイアンズは休業を余儀なくされる。フラガールたちは全国をキャラバンで巡り、踊りを披露したが、火を使うファイヤーナイフダンスショーは危険が伴うため実施できなかった。キャラバンには同行はしたが、フラガールのスーツケース運びなど完全な裏方に徹したという。2011年10月にできた仮設ステージでも火は使えず、ようやくファイヤーナイフダンスショーが再開できたのは2012年2月のこと。
「再びステージに立てたときは、うれしさより安心が先に来ました。このままファイヤーナイフダンスの火が消えてしまうのでは、という不安もどこかにあったので。今は、いろいろなお客さんと会えるのがやりがい。ショーの最中も声は聞こえるので、難易度の高い技を決めて歓声が上がると、心の中で“よしっ”と思いますね」(ジンLEONさん)
エディ勇人さんにとって思い出深いのは、2020年10月のステージデビューの日だという。
「緊張もしましたし、シバオラのファンにちゃんと受け入れてもらえるかという不安もありました。ただ、緊張すると記憶が飛びやすく、正直、当日のパフォーマンス中のことはあんまり覚えていないんですけど(笑)。
やりがいはお客さんの反応を直接見られること。“エディくんを見たから明日の仕事頑張れる”とか“生きる原動力だよ”なんて言ってもらえると、自分の存在意義を感じられて、もうそれだけで満足です。ファイヤーナイフダンサーになりたいと思ったのは、子どものころにショーを観てカッコいいと思ったからですが、今思うと、お客さんが喜んでいる姿に感動していたのもあると思いますね」(エディ勇人さん)
実はエディ勇人さんはインタビューの翌日にソロデビューだったが、すばらしい演技で初舞台を飾った。
「これからもパフォーマンスや技を究めて、観る人を圧倒しつつ、ダンサーとしての人気も欲しい。プロのダンサーとして大成するために、努力を続けたいです」(エディ勇人さん)
すでにリーダーとしてチームを率いるジンLEONさんも、さらに上を目指す。
「後輩には負けたくないから、練習しますよ。世界大会にも3回出場していますが、まだ結果を残せていないので、そこにもチャレンジしていきたい。身体がもつ限り、踊り続けたいですね」(ジンLEONさん)
名物ショーの裏側には、炎に魅了された男たちの日々のひたむきな努力と、たぐいまれなる情熱があった。ショーは毎日、昼と夜の2回行われている。パワフルなパフォーマンスをぜひ一度現地で体験してほしい。
(取材・文/古屋江美子)
☆ファイヤーナイフダンスチーム「Siva Ola(シバオラ)」はショーに毎日出演中!
昼ショー『Kukuna(ククナ)太陽の光』(13:30~)、夜ショー『未来 Hau'Oli(ハウオリ)』(20:35~)ではソロの演技で会場を盛り上げる。夜のショーでは迫力満点な2丁ナイフの演技も。そして、シバオラ単独ショー『THE FIRE』(20:30~)ではチームの力を合わせた群舞の演技を披露。
☆各ショーの詳細や席のご予約はこちらから→https://www.hawaiians.co.jp/show/
ホームページ:https://www.hawaiians.co.jp/sivaola/