歩き進めていくうちに、一行は川沿いにある住宅街に到着。
そもそも中島さんが取材場所にこのエリアをリクエストした理由は2つあり、1つは「旧中川の形がゴムホースに似ているから」。いざ目の当たりにすると、川がイイ曲線を描いた巨大なゴムホースに見えてくるから不思議なもの。
もう1つの理由は、「私調べですが、平井には道の外に植木を育てている方が多い」。そのとおり、あちこちの住居にはゴムホースと植木鉢のセットが。ゴムホースを求める彼女のインスピレーションとリサーチは完璧でした。
散策していくうち、次第に私たち編集スタッフも見つけるのが楽しくなってくるように。中でも、撮影を生業とするカメラマンは、スクープとばかりに次々とゴムホースを見つけていきます。
こちらのゴムホースもカメラマンが最初に発見したモノですが、地面の色とほぼ同化していて、ひと目でそれとは判別できない代物。「このぐらいの長さのゴムホースはよくあるんですけども、これは周囲にモノがまったくなくて、ニュッと生えているように見えるのが素敵」と中島さんは評価します。
ほぼ一家に1本のペースでゴムホースが備えられてあり、一般家庭のほかに、塗装会社や運送会社らしき建物もあったため、まさにゴムホース天国と呼びたくなるほど、平井の街にはゴムホースがあふれていました。