──「歌は世につれ、世は歌につれ」というか、音楽を通して時代や世相が見えるのっておもしろいです。ちなみに今後やりたいことはあるんですか?

「いま特番として放映されている『クイズ!ドレミファドン』(フジテレビ系)の制作をするのがずっと夢ですね。やっぱり"イントロクイズの王様"といっても過言ではない番組だと思うので、ぜひ携わりたいです。今年はずっと“やりたい”と宣言していこうと思っています(笑)。

 それと今の活動を通して“イントロは音楽を楽しむ入り口だ”ということを、どんどん伝えていきたいですね。“曲の自己紹介となる部分”という意味で、アーティストの方々が本当に心血注いで作っている部分ですので、もっと多くの方にイントロの重要性を理解していただけたらうれしいです

イントロは日本人のバロメーターなのかもしれない

 1時間の取材は「ハッ!」という発見の連続だった。日本人がいかに音楽を愛しながら暮らしているのか。そしてイントロというセクションが「日本社会のバロメーター」として機能しているような感覚を受けた

 イントロの長さは「リスナーを離さないため」に伸び縮みしている。その根本は「その時代の人が長いイントロを許容できるか」という尺度だ。そう考えると、余裕のあるバブル期には許せたイントロの長さを、現代を生きるわれわれは我慢できないのかもしれない。「あれこれ選べる便利さ」は「常にあらゆる刺激を受ける忙しさ」に言い換えられるのかも……なんてちょいちょい「ハッ!」とした。「ハッ!」としていたら1時間たっていた。

 いろいろ選べる今だからこそ、いま一度「自己紹介」であるイントロに耳を傾けてみたい。その先に好きなアーティストの熱量が垣間見えるに違いない。

(取材・文/ジュウ・ショ、編集/FM中西)

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